東芝メモリ、首位サムスン追走 WDとの関係再構築がカギ (1/2ページ)

東芝メモリの四日市工場で建設中の第6棟(東芝提供)
東芝メモリの四日市工場で建設中の第6棟(東芝提供)【拡大】

 東芝と米ウエスタン・デジタル(WD)の和解により、東芝の半導体子会社「東芝メモリ」の売却は独占禁止法に基づく審査以外に障害がなくなった。東芝メモリは、米ファンド主導の「日米韓連合」の傘下で再出発することがほぼ決まり、今後はWDとの協業関係を強化しながら業界首位の韓国サムスン電子に対抗することになる。もっとも、一時は絶縁も覚悟したWDとの関係修復など、経営陣は出だしから難しいかじ取りを迫られる。

 「訴訟などの懸念がなくなり、WDとの協業関係を再構築することで、拡大を続けるメモリ需要を捉え、成長を加速させることができる」

 和解成立を受けて、東芝メモリ社長を兼務する東芝の成毛康雄副社長はそうコメントした。

 主力商品のフラッシュメモリーは、データセンターやスマートフォン向けの需要拡大で品薄状態が続いているが、売却交渉の迷走で東芝メモリの市場シェアは低下している。IHSマークイットの調べによると、2016年通年のシェアが19.5%だったのに対し、17年7~9月期は16.8%にとどまった。一方、サムスンのシェアは4割近くに達し、巨額投資で他社を引き離しにかかっている。

 2位の東芝メモリも四日市工場の新棟や岩手県北上市での新工場建設で対抗する構えだが、売却交渉の長期化が影響して計画は遅れ気味。サムスンに対抗するには、3位のWDと協力して生産規模を拡大し、コスト競争力を高めるのが最も現実的だ。

一度壊れた信頼関係を再構築できるのか