テクノロジーで変わるオリンピック 採点支援にAI導入 富士通、開発着手

公開された採点支援システムの体操競技データ取得の様子=群馬県高崎市
公開された採点支援システムの体操競技データ取得の様子=群馬県高崎市【拡大】

 2020年東京五輪は競技採点でAIが導入されるかもしれない。富士通は国際体操連盟(FIG)と提携し、審判の採点支援システムの開発を進める。AIを利用した装置が判定に必要な数値を導き出して審判の負荷を軽減する狙いだ。19年世界選手権までに実用化を目指す。

 体操競技は次々と新技を編み出す白井健三(日体大)を筆頭に技の高度化が進み、審判員が目視では正確で素早い判定を下すことが難しい。誤審のない透明性のある公平な採点基準が競技の魅力向上につながるという観点から開発に着手。富士通研究所の佐々木和雄ライフイノベーション研究所所長は「最後にジャッジするのは人。審判の能力を高めるための手助けをしたい」と説明した。

 1秒間に230万回レーザー照射する最新の「3Dレーザーセンサー」を使って選手の動きを立体的に捉え、AI技術を使って作成したモデルデータを基に3次元の画像に変換。審判が任意の時点や部分を選んで動作を確認できるようにする。

 技を自動認識できるようになれば、テレビ観戦する視聴者にリアルタイムで選手の演技内容を伝えることや、選手の技術指導にも転用できる。FIGの渡辺守成会長が「成功すればスポーツ界の革命になる」と期待を寄せるように、将来的にはフィギュアスケートや飛び込み、トランポリンなどの採点競技へ活用の道も開ける可能性がある。