渋滞回避ルート、量子コンピュータで瞬時に解析 デンソーと豊田通商

 トヨタ自動車グループの部品大手デンソーと豊田通商が、超高速の計算を可能にする「量子コンピューター」の活用に取り組んでいる。渋滞を回避する経路を瞬時に割り出すソフトの開発につなげる。タイで実証実験を始めており、2019年ごろの実用化を目指す。将来的には自動運転に使う人工知能(AI)にも生かす。

 実証実験では、約13万台のタクシーやトラックの車載器から位置情報を収集し、インターネット上のクラウドに接続した量子コンピューターで解析する。豊田通商のグループ会社がタイで展開している交通情報サービスの中で渋滞回避ルートを提供している。実際に使われている交通情報サービスに量子コンピューターを導入するのは世界初という。

 豊田通商が提携しているカナダ企業「ディー・ウエーブ・システムズ」の量子コンピューターを用いている。従来型コンピューターの1億倍以上の速さで情報を処理できるとされる。

 自動車メーカーやIT企業の競争が激しくなっている自動運転の実現には、AIによる高速のデータ処理が求められる。

 デンソーの担当者は「量子コンピューターでAIの性能を高められれば、自動運転の開発が加速する」と期待を込めた。