春闘相場形成へ「厳しい交渉」 全トヨタ労連、ベア3千円以上要求 (2/2ページ)

4年連続のベースアップとなった2017年春闘。18年春闘でも賃金上昇が続くのか注目される=2017年3月、東京都中央区
4年連続のベースアップとなった2017年春闘。18年春闘でも賃金上昇が続くのか注目される=2017年3月、東京都中央区【拡大】

  • 2018年春闘の統一要求について記者会見する、全トヨタ労働組合連合会の鶴岡光行会長=12日午後、兵庫県尼崎市

 ただ、自動車業界は「100年に1度」と言われる大変革期に直面しており、トヨタも昨年12月、2025年に全車種にEVなどの電動車モデルを設定する方針を表明。新技術の開発や電動車の生産には新たに多額の投資が必要で、収益を圧迫するという危機感は強い。米アマゾンなどの事業者向けに商用EVのサービス基盤を提供する方針を示したのも、新しい収益源を模索しているからだ。

 “人への投資”重要

 また昨年の春闘をみるとトヨタ自動車労組の場合、子育て世代への手当の拡充で計2400円の賃金改善を確保できたものの、ベアは月額1300円にとどまり、前年の1500円を割り込んでいる。中央委で鶴岡氏は、「例年以上に厳しい交渉になる」と強調。「働く者にしっかりと報い、意欲を最大限に引き出していくことが、強みを発揮し続ける原動力となる」と、“人への投資”の重要性を訴えた。

 一時金(賞与)の要求基準は年間5カ月。全トヨタ労連はトヨタ自動車労組だけでなく、系列の部品メーカーなどの労組も傘下に持ち、組合員数は約34万人。加盟組合間や正規・非正規従業員の格差是正も進めたい考えだ。(高橋寛次)

 ■トヨタのベア要求・妥結額

 (要求額/妥結額)

 2014年 4000円/2700円

   15年 6000円/4000円

   16年 3000円/1500円

   17年 3000円/1300円

   18年 3000円(予定)/-

 ※要求額は「以上」。17年はベアとは別に、子供がいる家族への手当を1100円増額