【2018 成長への展望】LINE社長・出沢剛さん(44)


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 ■スマホ決済サービスでトップ目指す

 --昨年末に自転車シェアの参入を発表した

 「LINE(ライン)ユーザーは身近な人がつながっているので、基本的にシェアビジネスと相性がいい。最初に自転車をやったが、後は日本の規制が変わるタイミングで随時やっていきたい。特に自動車は面白い。民泊も大きな領域としてはありうる。日米同時上場のおかげで、日本に進出するならLINEと組んだほうがいいという海外からのオファーは確実に増えた。(自転車シェアの)モバイクもそうだ」

 --スマートフォン決済サービスのLINEペイの現状は

 「流通総額は伸びている。ただ、日本では一つのスマホ決済サービスが圧倒的ということはない状況だ。中国のスマホ決済に対応して、訪日客を獲得するためにQRコード決済のできる店が増えている。新しいスマホ決済が出ており、今年は大きく伸びるのでは。LINEペイはスマホ決済でトップシェアを取りたい」

 --昨年、AI(人工知能)スピーカーのクローバウェーブを発売した。米グーグルやアマゾンとの競争が激化している

 「最初の普及のタイミングで日本市場に投入できたのはすごく大事なことで、投入できないとデータも利用者からのフィードバックも集められない。音声認識の精度は向上していくが、ウェーブならではのキラースキル(機能)を出せるかが重要。たとえば、ウェーブは赤外線を飛ばせるので、旧来型の家電や照明の操作にも対応しているが、他社のAIスピーカーは対応していない。後はLINEを音声で使えるのも非常に大きい。ここ2年ぐらいで本当に使われるスキルやサービスを出せるかが勝負かなと思う」

 --海外展開の予定は

 「まずは日本で意味のある台数を使ってもらうかが大事なので、そこにフォーカスする。ただ、次に投入するのは台湾かタイかどちらかになるだろう」

 --楽天が携帯電話事業者を目指すことを表明した「格安スマホ事業者が過当競争になっていて、思った以上に大手から移ってこないという現在の市場環境が楽天の動きの前提にあると思っている。ただ、その中では、(格安スマホを提供する子会社の)LINEモバイルは順調にユーザー数を伸ばしている。スマホユーザーのほぼ9割がラインを使っているので、スマホを買い替えるタイミングで、広告をLINEで打ちやすい。マーケティングコストの勝負ではわれわれに地の利がある」

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【プロフィル】出沢剛

 いでざわ・たけし 早大政経卒。1996年朝日生命入社。オン・ザ・エッヂ執行役員副社長、ライブドア社長などを経て、2015年4月から現職。長野県出身。