ルネサス、売上高増の7802億円 自動車向け好調で4年ぶり増収 M&Aが次の焦点 (1/2ページ)

自動車や産業機器向けのマイコンを生産するルネサスの那珂工場=茨城県ひたちなか市(同社提供)
自動車や産業機器向けのマイコンを生産するルネサスの那珂工場=茨城県ひたちなか市(同社提供)【拡大】

 半導体大手のルネサスエレクトロニクスは9日、2017年12月期の連結売上高が前期比22.1%増の7802億円と4年ぶりの増収になったと発表した。リストラが一巡し、半導体市場の活況を受け収益力も高まってきた。だが、世界の半導体業界では大規模買収が立て続けに起きており、ルネサスが成長軌道に乗るには、競合に対抗するためのM&A(企業の合併・買収)が焦点になる。

 同期の営業利益は11.3%増の784億円、最終利益は41.9%増の771億円だった。主力の自動車向け半導体が好調で、呉文精社長は「相当追い風が強かった」と、9日の電話会見で述べた。

 10年に日立製作所、三菱電機、NECの半導体部門を統合する形で誕生したルネサスだが、過剰な設備や人員を抱え、最終赤字が続いた。大規模な人員削減や不採算事業の撤退を進め、設立から5年目で最終黒字に転換。昨年2月には同業の米インターシルを3200億円で買収し、再建から成長へとかじを切っている。

 一方、リストラで売上高は当初から4割縮んでおり規模の拡大が課題だ。中期計画では市場成長率の2倍の年率8~9%での売上高拡大を目指す。自動車を制御する半導体のマイコンでは、処理能力を増やして消費電力も少なくなる微細化技術で「2年以上他社をリードしている」とされ、“倍速成長”にも自信を示す。

 だが、思惑通りに成長するのは容易ではない。世界の半導体大手が数兆円規模の巨額買収を相次ぎ、成長分野の自動運転などに必要な技術や製品群を急速に手中に収めているからだ。

「M&Aは常に考えている」