地銀82社最終益 17年4~12月期17.9%減 通期5年ぶり1兆円割れも

 東京証券取引所などに上場する地方銀行82社(持ち株会社を含む)の2017年4~12月期決算が14日、出そろった。低金利や人口減少を背景とする資金需要の縮小で最終利益の合計は前年同期比17.9%減の8179億円となった。全体の約6割に当たる49社が減益だった。18年3月期の通期予想は、最終利益合計が前期比13.4%減の9211億円と5年ぶりに1兆円を割り込む公算だ。

 日銀の大規模な金融緩和策のあおりを受け、多くの地銀で本業である貸し出しの利ざやが縮小。資産運用や手数料収入といった他の部門での穴埋めはできていない。18年3月期の最終利益は7割近い55社が前期に比べて減ると予想している。

 決算を集計した三菱UFJモルガン・スタンレー証券の笹島勝人シニアアナリストは「円安株高といったアベノミクスの効果が一巡し、利ざや縮小という金融緩和策の副作用から抜け出せなくなっている」と指摘。「運用や事務の統合など経営改善に向けた地銀同士の協力が重要だ」との見方を示した。

 個別の最終利益は、福島銀行が融資先企業の倒産が増えて不良債権の処理費用が膨らんだため、前年同期比で85.2%減。島根銀行は不動産投資信託(REIT)の売却益が減ったことから44.5%減だった。

 一方、静岡銀行は前年同期に米国債の売却損を計上した反動で87.9%増。筑邦銀行は企業倒産の減少で貸し倒れ引当金の戻し入れ益が発生したことが寄与し61.7%増となった。

 筑波銀行は生命保険や投資信託の販売が好調で59.3%増だった。

 18年3月期の最終利益予想は、宮崎太陽銀行が利ざや縮小の影響で62.1%減。

 中京銀行は有価証券の利息収入は膨らむものの、他行との競争激化もあり34.8%減とした。