日立と東北大、不燃性のリチウム電池試作 車載用小型化可能に

日立製作所と東北大が共同で試作した燃えにくいリチウム電池(日立提供)
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 日立製作所は16日、東北大学と共同で燃えにくい電解質を用いたリチウムイオン二次電池の試作に成功したと発表した。リチウム電池を電気自動車(EV)に搭載する際には、発火を抑制する補強材や冷却機構を取り付ける必要があるが、不要になれば、車載電池パックの体積を半分に減らすことができるようになるという。リチウム電池はEVやスマートフォンなど幅広い用途で用いられるが、異常発生時には発火する恐れがある。安全性を担保するために、電池の冷却や安全機構なども搭載しなければならず、小型化の妨げになっている。

 日立と東北大多元物質科学研究所の本間格教授らの研究グループは、新たに燃えにくい電解質を用いたリチウム電池を試作し、電池安全試験法の1つである外部からくぎを刺して電池内でショートを生じさせるくぎ差し試験を行って、不燃性を実証することができた。一般的なリチウム電池は、くぎ差し試験では発火に至るという。

 今後は圧力をかけて電池を壊す圧壊試験なども他の試験も進める。リチウム電池パックを大幅に小型化できれば、コスト競争力を高めることにもつながる。EVの市場拡大する中、電池の小型化ニーズは高まっており、日立と東北大は開発したリチウム電池の実用化に向けた安全性の実証などに取り組む方針だ。