【インターネットWatch】偽ニュース撲滅へ媒体が連携

JIMA発起人の一人である古田大輔氏(BuzzFeedJapan創刊編集長)
JIMA発起人の一人である古田大輔氏(BuzzFeedJapan創刊編集長)【拡大】

 ■6月めどJIMA発足 情報の信頼性担保

 インターネット上で発信する情報の信頼性を担保するためのガイドラインを制定する業界団体「インターネットメディア協会」(JIMA、仮称)が6月をめどに発足する。加盟団体は、インターネット専業のメディアだけでなく、新聞社や出版社などのメディアやプラットフォームが対象。2月26日には、同協会の設立に向けて準備会が立ち上げられた。

 JIMAでは、コンテンツプロバイダーやプラットフォームなど、各メディアが参考にすべきガイドラインの発信、シンポジウムの実施により、メディアと発信する情報の信頼性向上に取り組む。

 発起人となるのは、小川一氏(毎日新聞社取締役・編集編成、総合メディア戦略担当)、長田真氏(DIGIDAY日本版編集長)、工藤博司氏(J-CASTニュース編集委員)、阪上大葉氏(現代ビジネス編集長)、竹下隆一郎氏(ハフポスト日本版編集長)、藤村厚夫氏(スマートニュース執行役員メディア事業開発担当)、古田大輔氏(BuzzFeed Japan創刊編集長)、楊井人文氏(GoHoo編集長)、山田俊浩氏(東洋経済オンライン編集長)。

 協会設立段階での参加資格は、インターネット媒体を運営する企業や媒体の情報提供先となるアグリゲーションサービスなどが対象。有識者らの参加に関しては議論中だとしている。

 JIMA設立に至ったのは、医療情報のまとめサイトで記事の信憑(しんぴょう)性が疑われるとして2016年に起きた「WELQ問題」のフェイクニュース騒動による影響が大きい。BuzzFeed Japanの古田氏によると、同問題後には、記事の書き方を学んだことがないという相談をインターネット媒体各社から受けており、新聞社やテレビ局からはインターネット上での情報発信に関する相談が寄せられたという。

 記事の執筆方法や訂正方法は各媒体により異なるため、読者も情報の質を判断するための“ものさし”が存在していない。また、そういった問題に関する議論が日本で行われていないことを準備会では懸念しており、報道に限らずエンターテインメントを含めた情報の正確性を高めるためのガイドライン制定の必要性に迫られたという。

 また、昨今は個人の書き手でも発信力を持つことから、ブログやSNS上でのデマ拡散などが問題視されている。過去には大規模災害時に虚偽情報が被災地の混乱を引き起こす事例などもあった。このため、企業や個人を問わず、情報発信者や情報自体の信頼性を判断するためのガイドラインを作ることで、“読者のためになるインターネット”を目指すという。