トヨタが5年連続ベア実施へ 水準の交渉は本格化せず

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 トヨタ自動車は7日、平成30年春闘で、賃金の水準を底上げするベースアップ(ベア)を5年連続で実施する方向で調整に入った。前年の月額1300円を超えるかが焦点だが、車両の電動化や自動運転技術の発達などで業界が大転換期を迎える危機感から、労使はトヨタの競争力強化についての議論に多くの時間を割いている。妥結額の水準についてはまだ、交渉が本格化していない異例の展開で、14日の集中回答日まで予断を許さない状況が続きそうだ。

 トヨタの労使は7日、愛知県豊田市の本社で協議した。労組側は「(大転換期の)危機を乗り越えるために、組合員の士気を高めてチームワークを強固にする必要がある」と強調。「人への投資」の重要性で労使は一致し、ベア自体は実施する方向だが、経営側は、「いまだ労使の間に隔たりがある」と述べた。

 協議は、競争力強化の方策が中心。具体的には、労組側の提言に答える形で、経営側が意思決定の迅速化に積極的に取り組む考えを示した。豊田章男社長は「日本のものづくり・競争力の強化にどうつながるかの観点で、誤りのない回答に向け悩み抜いていく」と述べた。