阪神電鉄、活性狙う「モダニズム」 沿線の神戸・西宮・芦屋市と文化発信で連携事業 (1/2ページ)

参加者が洋菓子やお茶を楽しんだ芦屋モノリスでのイベント=2月25日、兵庫県芦屋市
参加者が洋菓子やお茶を楽しんだ芦屋モノリスでのイベント=2月25日、兵庫県芦屋市【拡大】

 明治後期~昭和初期にかけて大阪-神戸間で花開いた西洋風の生活文化「阪神間モダニズム」を街の魅力として活用しようと、阪神電気鉄道が兵庫県の神戸、芦屋、西宮の3市と連携事業を進めている。ブランド発信協議会を発足させ、第1弾として「洋菓子」がテーマの事業をスタート。阪神沿線の洋菓子店をめぐるスタンプラリーや阪神間モダニズム建築での関連イベントを実施している。イベントには定員を上回る参加希望が殺到するなど、早くもにぎわいをみせている。

 第1弾テーマ洋菓子

 芦屋市の近代建築「芦屋モノリス」で2月25日に開かれたイベント「レトロティーパーティ&フォトセッション」には、女性同士やカップルなど抽選で選ばれた30人以上が参加した。シュークリームやチーズケーキなど5種類のスイーツと、コーヒー、紅茶を満喫し、通常はなかなか入ることができない館内の見学と撮影も楽しんだ。

 芦屋モノリスは旧芦屋郵便局の電話事務室として1929年に建設された。外壁には1、2階で違う色のタイルが貼られ、1階の回廊には半円アーチ形の窓があしらわれている。現在はレストランや結婚式場として使われており、増改築を行いながらも新築当時の外観を残し、国の登録有形文化財に指定されている。姉妹で訪れたという同市の会社員、柳谷佳那さん(25)は「市内にこんなすてきな場所があったなんて」と喜び、回廊などを撮影して回った。

 阪神間モダニズムが発展した兵庫県南西部は旧国鉄や阪神、阪急電鉄が沿線を開発。大阪の富裕層が洋風の住居を建てて移り住んだことで住宅地として発展し、建築や文学、芸術にも影響した。この地域は現在も関西有数の高級住宅地で、西洋風の生活文化が定着し、多くの洋菓子店が競合する。

 阪神によるスタンプラリーは2月20日に始まった。沿線を利用してもらおうと、3月25日までの期間、人気洋菓子店24店舗で買い物をするごとにスタンプがもらえる。全店制覇すれば芦屋モノリスでの1万円相当のディナー券がプレゼント(抽選)されるなどの特典もある。スタンプブックは3万部を印刷。ポスターは県外にも貼りだして沿線外からの訪問も当て込む。

魅力的な近代建築