自動車大手から転職、技術者続々… EVベンチャー「GLM」の魅力とは?

「GLM」の技術者、西村修二さんとEVスポーツカー「トミーカイラZZ」=1月、京都市
「GLM」の技術者、西村修二さんとEVスポーツカー「トミーカイラZZ」=1月、京都市【拡大】

 電気自動車(EV)を開発するベンチャー企業GLM(京都市)が大手自動車メーカーの技術者らを呼び寄せている。環境規制の強化でEVの存在感が高まっているが、走行距離が短いなど課題も多い。ベンチャーで未成熟の技術を一からつくる作業が「技術者魂」に火を付けているようだ。

 GLMは京大発のベンチャーで、2010年に設立した。2人乗りのEVスポーツカー「トミーカイラZZ」を販売しており、今後は新興国のメーカーや異業種の企業のEV開発を支援するビジネスを強化する方針だ。

 「スポーツカーをたった5人で造っていると知り衝撃を受けた」。技術開発部の西村修二氏はGLMに興味を持った理由をそう振り返る。エンジンなど動力系統の開発に携わった日産自動車を辞め、15年に転職した。

 日産では待遇面で恵まれていたが、開発に多くの社員が関わり、自分の役割が見えづらかった。GLMでは、海外企業とEVを共同開発する交渉の窓口を任される。西村氏は「今後、伸びるEVに関わるのは大きなやりがい」と話し、仕事の幅が広がっていることに手応えを感じている。

 GLMで技術部門のトップを務める藤墳裕次氏は日産やトヨタ自動車を経て入社した。ほかにも三菱自動車や三菱重工業、欧州のフィアット・クライスラー・オートモービルズ(FCA)など名だたる大企業の経験者らが集まっている。

 GLMは「仕事が細分化されている大手と違い、任される仕事の幅が広いので車を造り上げる実感を得やすいことが支持されている」(広報担当者)と説明する。

 開発体制を強化するため、18年中に技術者を現在の倍の約35人に増やす計画だ。

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