オレンジ果皮、かつお節…多様なビールで競う 定義変更で各社が新商品


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  • キリンビールが4月17日から期間限定で順次新発売するフルーツビール「グランドキリンひこうき雲と私レモン篇」、「グランドキリン雨のち太陽、ベルジャンの白」、「サワーシトラス」=13日午後、東京都千代田区(冨永順一撮影)

 4月の改正酒税法施行によるビールの定義変更を踏まえた大手ビール4社の新商品が13日、出そろった。各社とも使用可能になった果実や香草などの副原料が入った個性的なラインアップを準備。ビール離れが進む中、多様な商品の投入でビール復権を狙う。

 酒税法上のビールは現在、麦芽使用比率が「67%以上」で、使える副原料も制約がある。酒税法の改正で平成30年度からは麦芽使用比率が「50%以上」に引き下げられるとともに、副原料も範囲が広がる。果実、香草の種のコリアンダーシード、かつお節などが使用できるようになる。

 キリンビールはクラフトビールの「グランドキリン」シリーズで、レモンピールを使用した「ひこうき雲と私 レモン篇」、オレンジピールとコリアンダーシードを使用した「雨のち太陽、ベルジャンの白」を限定発売する。アルコール度数7%の「アサヒ グランマイルド」を発表したのはアサヒビール。ハーブの一種のレモングラスを使用し、高アル特有のもっさりとした穀物香やアルコール臭を抑制する。

 サントリービールは「海の向こうのビアレシピ」シリーズで「オレンジピールのさわやかビール」と「芳醇(ほうじゅん)カシスのまろやかビール」を、サッポロビールはグレープフルーツとオレンジのピールを使い「苦み」に着目した「Innovative Brewer ビアチェッロ」をそれぞれ限定販売する。

 発泡酒と第3のビールを含むビール類の出荷量は29年まで13年連続の前年割れで、各社はビール市場の縮小傾向に歯止めをかけることができていない。アサヒの平野伸一社長は「各社の新商品が消費者の注目を集めれば、市場の活性化につながる」としている。(桑原雄尚)