森友、タカタ…増える「コンプライアンス倒産」 脱税、粉飾など“悪しき慣習”は致命傷 (1/5ページ)

 業法・法令違反や脱税、粉飾決算などの「コンプライアンス(法令遵守)違反」が一因になった倒産が増加している。2017年度は製造業では戦後最大の大型倒産となったタカタ、国の補助金をだまし取った容疑で前理事長が逮捕された森友学園など、話題になった倒産も多かった。景気回復の波に乗れず、「悪しき慣習」を乗り越える体力のない企業も目立つ。(東京商工リサーチ特別レポート)

 違反内容では、虚偽の決算書や不適切な会計処理などの「粉飾」が2.5倍と急増。業績改善のピッチが鈍く、経営不振から抜け出せない中小企業が多い一面を浮き彫りにした。

◆リスク管理として経営の最重要課題に

 「コンプライアンス違反」倒産は、建設業法、医師法などの業法違反や特定商取引法などの法令違反、粉飾決算、脱税、詐欺・横領、不正受給などを対象に、2017年度の倒産企業から抽出した。

森友学園の籠池泰典前理事長=2017年7月1日

森友学園の籠池泰典前理事長=2017年7月1日

 企業経営でコンプライアンスが重視されている。直接的な法的違反でなくとも、「倫理や社会貢献などに配慮した行動」に反した社会的な不適切行為が、消費者や取引先などの信頼を失い、業績悪化や事業継続が困難な事態に直結するケースも少なくない。経営規模を問わず、企業にとってコンプライアンスはリスク管理という観点から経営の最重要課題として認識されつつある。

 2017年度にコンプライアンス違反を一因にした倒産は195件(前年度比8.9%増)で、3年ぶりに前年度(179件)を上回った。

中小企業の回復ピッチ鈍く