【スポーツbiz】描けなければいずれ衰退 競技団体は「ポスト2020」構想を (1/2ページ)

東京五輪のボランティア募集が行われている。初日には北京五輪競泳代表の伊藤華英さんが案内パンフレットを配布した=9月26日、東京都新宿区
東京五輪のボランティア募集が行われている。初日には北京五輪競泳代表の伊藤華英さんが案内パンフレットを配布した=9月26日、東京都新宿区【拡大】

 2020年東京オリンピックの開幕まで、残り1年9カ月となった。この時間が「もう」なのか、「まだ」なのか。考え方次第だが、準備は粛々と進めていかなければならない。

 ◆現況調査を報告

 先日、大会ボランティアの応募状況について、大会組織委員会の武藤敏郎事務総長は「順調に推移している」と述べた。8万人規模、東京都が募集する都市ボランティアと合わせて11万人を募るものの、懸念する声もあった。しかし、17日午前11時現在で約4万7000人が応募を完了、全ての手続きを終了していない人もいれると約8万5000人が登録している。改めて関心の高さを思う。

 一方、大会の主役である選手たちの強化は進んでいるか。

 9月、インドネシア・ジャカルタで開かれたアジア競技大会では金メダル75個、前回大会を28個上回る成績を収めた。銀56、銅74。メダル総数205個は中国に続く2位である。成績がそのまま20年に直結するほど世界は甘くないが、「予想を上回った」という山下泰裕選手団長の評価は現状を物語っていよう。

 手元に、ちょっとおもしろい資料がある。笹川スポーツ財団が中央競技団体の資産・負債および経常収支・費用の状況を調べたサマリーである。

 12月に正式な報告書として公表されるが、サマリーでは中央競技団体の収入源について言及している。中央競技団体とは文字通り、それぞれのスポーツ競技について全国規模で国内を統括する団体を指す。国内競技連盟(NF)ともいわれる。

 SSFではこれまでも中央競技団体の現況調査を行い、報告してきた。今回は12年度から16年度に提出された財務諸表を基に、日本スポーツ協会(JSPO)、日本オリンピック委員会(JOC)に加盟する公益財団、公益社団法人59団体を調査した。59団体にはオリンピック競技を統括する団体はほぼ含まれている。しかし、前会長の専横が話題となった一般社団法人日本ボクシング協会や、度重なる助成金にまつわる不祥事で公益法人を取り消された日本テコンドー協会は含まれていない。余談ながら、スポーツ競技団体には税金を投入する観点からも、広く情報を開示しなければならない公益法人化を加盟の条件とすべきだと考える。

 ◆経年で収益格差拡大

 今回の調査で注目したいのは3大収入源の「事業収益」「受取補助金」「会費収益」のうち「受取」と「補助金」である。公益法人への移行が進んだ13年度、54団体の経常収益合計は452億7400万円で、科目別では事業収益が320億8200万円と最も大きく、会費55億5700万円、補助金47億700万円と続く。

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