【2019 成長への展望】海外スタートアップ企業に本格投資 MS&ADホールディングス・柄沢康喜社長 (1/2ページ)


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 --損害保険大手と異業種の提携が相次いでいる

 「当社グループでも、三井住友海上火災保険が2007年にヤフーと共同開発したヤフーのサイト上で手軽に加入できる団体保険『ちょこっと保険』や、コンビニエンスストアで24時間単位で加入できる自動車保険『1DAY保険』が売れている。顧客のニーズに合わせて、リアルタイムで入れるような保険を提供することがわれわれの役割であり、それが実現できる相手との提携を進めていく。顧客の体験価値を向上させるには、代理店を含めデジタル化を進めていく必要がある」

 --デジタル化の推進に向け、昨年10月に米シリコンバレーにベンチャーキャピタルを設立した

 「海外のスタートアップ企業への本格的な投資に乗り出している。設立から間もないが、ドイツのデジタルマーケティング会社や米国のドローンのデータ分析会社、保険金不正請求防止技術を持つ会社など5件に投資を実行しており、そのほかにも複数企業と交渉が進行中だ。決裁権が現地に与えられており、意思決定は極めて速い。スタートアップの先進技術を迅速に取り込み、デジタル化の推進につなげていきたい」

 --成長を牽引(けんいん)する海外でのM&A(企業の合併・買収)は

 「海外事業の拡大はリスク分散の観点からも重要だが、今は全般的に企業価値評価が割高になっており、少し落ち着くのを待つ必要があると思っている。われわれは東南アジアには強みがあるが、北米での展開には課題もある。まずは昨年度の赤字だった英国の損保子会社の収益改善をしっかりとやって、次の手を検討しなければならない」

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