パナソニック、敗北からの挑戦 メーカーで広がる「デザイン経営」 (1/3ページ)

「パナソニックデザインキョウト」での会議の様子。以前のスタイルとは大きく変わった=京都市中京区(永田直也撮影)
「パナソニックデザインキョウト」での会議の様子。以前のスタイルとは大きく変わった=京都市中京区(永田直也撮影)【拡大】

  • 「パナソニックデザインキョウト」の臼井重雄デザインセンター所長=京都市中京区(永田直也撮影)

 メーカーにおけるデザインの定義が変わりつつある。従来は製品の形や色を決めるものとして考えられてきたが近年、ブランド価値の創出やイノベーションを実現する力になると認識され、「デザイン経営」という言葉が注目され始めている。日本を代表する総合家電メーカー、パナソニックも同様で、デザインの拠点を昨年4月に京都に新設し、世界のメーカーとの競争に勝てる家電開発を目指している。(中山玲子)

 変わるデザインの定義

 掃除機の販売を伸ばしている英ダイソンやスマートフォン「iPhone」シリーズを世界的にヒットさせた米アップルなど、すでに海外では、デザイナーの担当領域は、コンサルタントのように仕事や経営のあり方を提案するまでに拡大している。

 後れを取っているといわれる日本メーカーも海外競争に勝つためには、デザインが欠かせないと、経済産業省と特許庁は昨年春に「デザイン経営」宣言を発表。日本勢も次第にデザインに力を入れるようになっている。国内の自動車業界でもデザイナーを経営の中枢に置く企業が増えており、デザイナーの存在感は高まっている。技術が成熟した家電市場で、各社が「デザイン経営」へとシフトしている。この波がパナソニックにも押し寄せている。

 旧態依然だった開発手法

 「急成長を遂げた中国に日本のメーカーは抜かれたのに、帰国し日本の開発方法を見ると以前と何も変わっていなかった。このままでは負ける。デザイン拠点はそうした思いから生まれました」

所長の危機感