【クルマ三昧】最適なドラポジを求めてシートを動かす…こんな動作はもうじき不要に? (1/4ページ)

 クルマに歩み寄る。大きく開いたドアからコクピットに乗り入れドライビングシートに腰を下ろす。そしておもむろに、シートライドアジャスターに指をかけ、体を前後に調整する。ステアリングとの最適な距離感を得るために、シートスライドをするのが発進する前の儀式だ。(レーシングドライバー/自動車評論家 木下隆之)

木下さんがレースで使用するBMW「M4GT4」のマシンはシートが固定されている

木下さんがレースで使用するBMW「M4GT4」のマシンはシートが固定されている

 だが、その一連の動作が不必要な時代がすぐそこにやってきている。ドライバーズシートは固定したままで、ステアリングやメーターや、あるいは足元のペダルまでもがグイグイと運転手に迫ってくる。そんな時代はまもなくやってくる。

 最新のレーシングカーのドライビングシートは固定式だ。スライドしない。高さの調整もなければ、前後に移動させることも不可能だ。シートはフロアにガッチリと溶接されているのである。

 ではどうやって、ドライビングポジションを合わせるのか…?

 最適なドライビングポジションにアジャストさせるのは、シートを動かすのではなく、ステアリングとペダルを移動させるのだ。

前後にスライドするペダル類

前後にスライドするペダル類

可動式ペダルを採用する理由