クルマ三昧

クルマのボディ周りにくっついた“小魚”たち… 実は操縦性に大きく影響 (1/3ページ)

木下隆之

 2013年頃から、レクサスのボディ周りに、小魚のような小さな突起が装着され始めていたことをご存知な方がどれだけおられるだろうか。レクサスを所有する方ならば気になるだろうが、それ以外の方の目には印象として残らない。密かに…といった方が適切だろう。サイズにして、湖に糸を垂らして釣るワカサギのよう。サイドミラーを覆うカバーやその付け根、前後のバンパーサイドやCピラーにそれはある。

 実はこれ、「エアロスタビライジングフィン」という。小魚のような突起によって、サイド面をまとわりつくようにして流れる空気をコントロールしているのだ。空気抵抗係数低減という経済的なメリットだけでなく、操縦性にも影響するというから空気の流れとは不思議なものだ。

 実際にレースでテスト

 実はこれ、僕もレースで実験していた。僕がTOYOTA GAZOO Racingからニュルブルクリンク24時間耐久レースに参戦していた2010年頃、レクサスLFAにペタっと貼りつけてテストを重ねていたのだ。効果を確かめるためだ。

 いやはや、空力とは恐ろしいもので、米粒のような小さな突起ですら走りに影響する。まして小魚なサイズになればけして無視できない。エアロスタビライジングフィンは、ランプサイドの空気の流れを速めて、リアタイヤを安定させるというから驚きだ。ドアミラーの内側のAピラーの付け根にそれはあるのに、リアタイヤが路面に押し付けられ、走りが安定するというのだから不思議なものである。空気の流れを視覚化するのは難しいが、空力実験のための風洞実験棟でテストすれば、そこでの空気の流れがリアウイングまで導かれていたり、あるいはボディの下側に潜り込み持ち上げるような力を抑制していることが見えるのだろう。

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