クルマ三昧

ペダル踏み間違い事故…免許取得時に「左足ブレーキ」に矯正してはどうか (2/2ページ)

木下隆之
木下隆之

 バイク操作にヒント?

 そんな日常を過ごしていて思うのは、左足ブレーキを徹底してしまえば、少なくともブレーキペダルの踏み間違えは減るのではないかという期待だ。バイクの場合、加速をしたけれは右手でグリップを捻る。止まりたければ右手でレバーを引く。もしくは右足でブレーキバーを踏む。捻ると握ると踏むと、操作方法がはっきりと分かれているバイクで、スロットルとブレーキの操作の間違いをしたという事故を耳にすることはない。そこにもヒントがありそうな気がするのだ。

 心配なのは、両足併用することで瞬間的にミス操作しないだろうかという不安である。両刀派の僕はこれまで一度たりともペダル操作を間違ったことはないが、それがすべての免許取得者に当てはまるとは限らない。

 ならば、運転免許取得時から、「アクセル操作は右足、ブレーキ操作は左足」と矯正してしまってばどうだろうか。もはや2010年からAT免許取得者はMT免許取得者を数の上では上回っている。ATモデルの販売比率はすでに98%に達しているというから、ブレーキングは左足でするものと決めてしまえば、操作ミスの障害はクリアできるのではないかと思う。

 アクセル、ブレーキ、クラッチがついた、いわゆる3ベダルも決してなくならない。左足ブレーキで育ったドライバーがMT車を運転する際に慣れぬ右足ブレーキに挑むのは困難かもしれない。というのならば、AT限定免許を選択したドライバー限定で左足ブレーキを推奨するのもひとつの安全策だと思う。

 ちなみに、交通法規では、「ブレーキ操作は右足を推奨する」という文言がある。強制ではないが、「できれば右足で…」というわけだ。さて、はたして…。

木下隆之(きのした・たかゆき)
木下隆之(きのした・たかゆき) レーシングドライバー/自動車評論家
ブランドアドバイザー/ドライビングディレクター
東京都出身。明治学院大学卒業。出版社編集部勤務を経て独立。国内外のトップカテゴリーで優勝多数。スーパー耐久最多勝記録保持。ニュルブルクリンク24時間(ドイツ)日本人最高位、最多出場記録更新中。雑誌/Webで連載コラム多数。CM等のドライビングディレクター、イベントを企画するなどクリエイティブ業務多数。クルマ好きの青春を綴った「ジェイズな奴ら」(ネコ・バプリッシング)、経済書「豊田章男の人間力」(学研パブリッシング)等を上梓。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。日本自動車ジャーナリスト協会会員。

【クルマ三昧】はレーシングドライバーで自動車評論家の木下隆之さんが、最新のクルマ情報からモータースポーツまでクルマと社会を幅広く考察し、紹介する連載コラムです。更新は原則隔週金曜日。アーカイブはこちら。木下さんがSankeiBizで好評連載中のコラム【試乗スケッチ】こちらからどうぞ。

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