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ダウンサイジングターボの欠点を補うボルボの秘密兵器「パワーパルス」 (1/2ページ)

木下隆之
木下隆之

 重量級アーバンSUVとダウンサイジングターボエンジンの相性は悪い。

 環境性能のためという大義名分によって排気量を下げ、それによって失った出力の不足分をターボチャージャーで補うという考え方が浸透した。これによって、重量モデルのお約束だったV型8気筒やV型12気筒といったマルチシリンダー大排気量エンジンを淘汰に追い込んでいる。とはいうものの、走り味がマッチしているとは到底思えないのである。

レスポンス遅れという欠点

 たしかにターボチャージャーは排気量を超えて、より強力な出力を得ることができる。エンジンから吐き出される排気の圧力を利用し、風車のようにタービンを回転させる。その回転力を利用し、エンジン内部にガソリンを送り込むという機構上、自然吸気よりも強制的に充填する分だけ、より強いパワーを発揮するのだ。

 だが、ターボチャージャーはレスポンス遅れという欠点を抱えている。エンジンに火が入り、排気圧がターボチャージャーに導かれてから初めて本格的なパワーを発揮するという1サイクル巡る時間がレスポンスの遅れを招くのだ。

 重量級SUV、質量が大きいぶんだけ、より強力なトルクが必要である。だが市街地では頻繁に信号からのストップ・アンド・ゴーが繰り返され、渋滞にも巻き込まれる。アクセルペダルを踏んだり離したりが少なくない。レスポンス遅れが気になって仕方がないのである。

 そんな欠点を知っているボルボは、あらたに投入したボルボXC90D5に興味深い技術を採用した。その名も「パワーパルス」。

 原理的には優しい。エンジンの排気圧を利用し、あらかじめタンクに圧縮エアを貯めておく。その圧縮エアを、ドライバーがアクセルペダルを踏み込んだ瞬間をにタイミング良く、ターボチャージャーに吹き付けるのである。それによって、排気圧が高まるのを待つこともなく、レスポンス遅れが改善される。

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