大学発 日本 人と技術

日本を支える研究活動と技術開発 (1/3ページ)

 橋梁補修用シートの研究開発に着手

 ≪金沢工業大学≫

 三谷産業(本社・金沢市)と連携し、橋梁補修・補強工事の工期短縮につながる「高接着性CFRP(炭素繊維強化プラスチック)シート」の研究開発を開始する。

 大学院工学研究科高信頼ものづくり専攻の遠藤和弘教授と革新複合材料研究開発センターの和田倫明研究員が研究開発に参画。遠藤教授の知見と同大学COI拠点が研究に取り組むCFRTP(熱可塑性炭素繊維強化プラスチック)のプラズマ接合技術を活用して、高い粘着性を有する補強シートを開発する。

 現在の橋梁補修は、補修部に熱硬化性樹脂を用いて炭素繊維を接着する方法がとられているが、樹脂が固まるまでの待機時間が発生するため施工が長期化。結露による水滴の除去にも時間と労力が掛かるといった課題が指摘されている。

 高接着性CFRPシートは従来の工法と比べ、大幅な工期短縮とコスト削減を可能する。三谷産業では2024年からの発売開始に向けて研究開発・製品化を進め、発売開始後3年間で84億円以上の売り上げを目指すという。

 カラーフィルターの膜厚ムラ回避策提案

 ≪東京都市大学≫

 工学部機械システム工学科の白鳥英講師は、光学機器に用いられるカラーフィルターの製造時に生じる「膜厚ムラ」の形成機構を解明、ムラを回避・抑制するための指針を提案した。

 4K・8Kといった映像の高解像度化の影響もあり、カメラやビデオカメラといった光学機器に用いるカラーフィルターの産業用フィルムにおける膜厚ムラの許容レベルが一層厳格化されている。この膜厚ムラは、製造時のスピンコートによるガラス基盤への塗布工程で放射状に生じるもので、表面張力の分布による「マランゴニ効果」が要因とされている。白鳥講師は実験的な観察と数値解析により、塗膜の構成材料である溶媒の種類・濃度を調整することで同効果が弱まることを解明した。これにより、樹脂との表面張力の差が小さい溶媒種ほど、「膜厚ムラ」が発生しにくいといった材料指針を提案することができ、歩留まり率の向上に大きな貢献が期待される。

 真空展で自動運転バスの体験試乗会を実施

 ≪埼玉工業大学≫

 9月4日から3日間、パシフィコ横浜で開かれた「VACUUM2019真空展 真空でつくる新時代」(主催・一般社団法人日本真空工業会ほか)に、自動運転実験車両(SAIKOカー)と、8月に公開したAI制御による一般公道を走行可能な自動運転バスを出展、連日、約100人の来場者が特別コースを周回し、レベル3による自動運転を体験した。

 同大の自動運転車両は、普及が進むAutowareを利用し、AIによる障害物の検知(識別・分類する)機能を強化、ライダーやカメラの画像情報をディープラーニング(深層学習)により、周囲環境をAIで認識して障害物を回避して走行することができる。

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