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車部品各社、EV向け技術開発加速 生き残りかけ経営資源集中

 車の電動化が進む中、自動車部品メーカーが電気自動車(EV)向けの技術開発を加速している。エンジンや変速機などガソリン車で主流だった部品の多くがEVでは不要となるためで、各社は、モーターや車載電池など成長分野に経営資源を投入し生き残りを図る。

 現在主流のガソリン車の部品は約3万点だが、モーターと電池で動き構造が単純なEVは1万~2万点に減るとされる。EVの普及で「ガソリン車の部品を手掛けていた技術者の処遇も課題」(部品メーカー)となる。

 エンジンの駆動力をタイヤに伝える変速機大手のアイシン精機は現在、売り上げの5割以上をエンジン部品や変速機が占める。伊勢清貴社長は「電動化は死活問題だ」と危機感を強め、モーターを中心としたEV用駆動ユニットの開発を急ぐ。

 9月には北海道豊頃町の試験場で、モーターやギアなどが一体の駆動装置「イーアクスル」を公開。ハイブリッド車(HV)の加速力を向上させる機能があるほか、単体でもEVの動力源にできるのが強み。幹部は「変速機の会社から転換していく」と強調。駆動装置の生産台数に占める電動車向け割合を2018年度の5%から23年度までに20%に上げたい考え。

 一方、タイヤメーカーのTOYOTIREは、EV普及やカーシェアリングの拡大でガソリンスタンドでのタイヤの点検機会が減るとみて、パンクしない「エアレスタイヤ」を開発中だ。エンジン製造の豊田自動織機もグループのトヨタ自動車と協力し、車載電池への参入準備を進めている。

 三菱UFJモルガン・スタンレー証券の岩井徹シニアアナリストは今後、「EV技術を持つ部品メーカーを中心に合従連衡が進む可能性がある」とし、部品メーカーの主導権争いが激化するとみる。

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