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大きな可能性のある電池技術 低炭素化など用途拡大に期待 (2/2ページ)

 11年の東京電力福島第1原発事故以降、国内では電力システム改革が進展しているし、世界的にも大規模集中型から再生可能エネルギーを中心とした分散型のエネルギー需給システム実現に向けた動きが加速している。地球温暖化防止の観点からは、現在は火力発電が担っている変動する再生可能エネルギーの調整力の「低炭素化」も大きな課題となっており、蓄電池がその役割を果たすと期待されている。

 蓄電池は、素材、電池製造、システムの開発・運用や電力小売り、再利用や資源回収など、上流から下流に至るさまざまなバリューチェーンに関連するキーデバイスであり、多くのビジネスチャンスを生む。日本の産業界の競争力を考える上でも、重要なものだ。

 既存のエネルギーシステムを大きく変え、持続可能なものにしてゆく可能性を秘めている重要な技術だ。日本企業の研究者が実用化に大きく貢献したリチウムイオン電池は、今後のエネルギーシステムにとって不可欠な機器の一つとしてさらに重要性を増すと考えられる。

【プロフィル】長谷川功

 はせがわ・いさお 三菱総合研究所主任研究員。1982年千葉県生まれ。エネルギーシステム論が専門。2007年に三菱総合研究所に入社。17年から現職。

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