テクノロジー

米軍の「最優先事項」ヘルメット問題、有機ELで解決の見通し

 史上最も高価な戦闘機を操縦するパイロットが使う世界で最もハイテクなヘルメットの不具合に悩まされてきた米軍で、ようやく解決策が見つかったようだ。

 最新鋭ステルス戦闘機F35のパイロットが装着する40万ドル(約4400万円)のヘルメットではディスプレー部分のバグにより、非常に暗い空域を飛ぶ際、緑色の光のちらつきが発生していた。だが、この問題はディスプレーを従来の液晶ではなく、有機ELに変更することで克服できる見通しだ。

 パイロットの気を散らす光は極めて重大な問題だと見なされ、空母への夜間着陸の一部に影響が及ぶほどだった。国防総省側はヘルメットの不具合解消を「プライオリティーワン(最優先事項)」の課題と位置付けた。

 F35合同プログラム事務局と再設計で契約を結んだ米ロッキード・マーチンのプログラムマネジャー、ジム・ジリオッティ氏は電子メールで「ヘルメットのテクノロジーを従来の液晶から有機ELのシステムに移行する作業を進めている」と説明した。同社は修繕が必要なヘルメットの数や移行コストには触れていない。

 4060億ドルに上るF35プログラムは史上最も高額な兵器プロジェクトである一方、20年に及ぶ開発の過程でさまざまな問題に見舞われてきた。米政府監査院(GAO)は昨年、同プログラムには966の問題が残っており、フル生産開始前に150余りの不具合が解決されない見込みだと指摘していた。

 3種類あるF35は、米国の空軍と海軍、海兵隊が使用。日本や韓国、英国、イスラエル、オーストラリア、オランダなど10カ国余りが購入する計画だ。(ブルームバーグ Pete Norman)

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