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便利? 危険? 次世代モビリティーの「モペット」の“現在地” (1/2ページ)

 運転免許を返納しようにも車に代わる移動手段がない。そんな課題を解消する手段の一つとして、個人で使える電動の「次世代モビリティー(移動機器)」が次々と登場している。その中で注目されつつあるのが「モペット」と呼ばれるペダル付き電動バイクだ。現在は法律上、主に原動機付き自転車(原付)扱いで手軽に乗れないことから、普及に向け法改正を求める声が上がる一方、横行する違法走行には批判も集まっている。そんな未来の乗り物の“現在地”を探ってみた。(西山瑞穂)

 見た目は自転車

 そもそもモペットはどんな乗り物なのか。モペット量産を目的に平成29年、クラウドファンディングで国内最高額となる1億2800万円超を集めた和歌山市のメーカー「glafit(グラフィット)」で試乗した。

 見た目はタイヤが小さい小型の自転車。ハンドルバーに取り付けてあるパネルでスイッチを入れ、右手でアクセルを回すと、後輪のモーターが回りはじめ、静かに発進した。モーターだけでも最高時速は約30キロまで出るが、自転車のようにペダルをこぐことも可能。その際には自動的にモーターの力も加わり、軽い力でスイスイ進む。

 「都会では原付を止めるスペースがなく、地方ではすぐ近くに出かけるときにも車を使う。自転車より楽で原付よりはコンパクトな乗り物が必要だと考えた」と同社の鳴海禎造(なるみ・ていぞう)CEO(最高経営責任者)。重さは普通の自転車並みの約18キロで、折り畳めば車で運ぶこともできる。購入者は50~60代が多く、鳴海CEOの70代の父親も乗りこなしているという。

 法律上は「原付」

 見た目は電動アシスト自転車そのままのモペット。だが、大きく異なる部分があり、そこに普及に向けた壁があるという。

 道路交通法は、車両について、みなし歩行者▽軽車両▽原付▽自動車-の4種に分類している。時速6キロ以下の電動車いすなどは歩行者とするみなし歩行者。足でペダルをこがないと動き始めず、時速24キロ以上でモーターの補助が停止する電動アシスト自転車は、リヤカーなどと同じ軽車両に分類され、運転免許なしで運転することが可能だ。

 一方、同社のモペットはこがなくても動き出すことなどから法律上は原付に区分されている。よって公道で走るにはナンバープレートやバックミラー、方向指示器、テールランプ、クラクションをつける必要があり、運転免許やヘルメットの着用も求められる。自賠責保険への加入も必要だ。さらにモーターの出力が0.6キロワットを超えれば自動車と同じ扱いになる。

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