サービス

日ハム、禁じ手解禁で顧客開拓 「シャウエッセン」新たにベーコン開発

 日本ハムが、2月で発売35年となる看板ソーセージ「シャウエッセン」の商品戦略を転換している。発売以来ボイル加熱を勧め、社内には「切ったり味を変えたりしない」という不文律もあったが、消費者の多様な需要に応えようと禁じ手を次々と解禁。ベーコンの形のシャウエッセンなど派生品を投入し、春には販路を海外に広げる。

 変化の兆しは2018年に発売した電子レンジ対応容器入りのシャウエッセン。長年、羊腸が破れ風味が損なわれるためレンジ加熱は「お控えください」と明記してきたことを考えれば大きな変化だった。その後、袋入り商品のパッケージにもレンジ加熱の目安時間を記載。素早く食事を済ませる人が増えるなど、生活スタイルの変化に対応した。

 派生商品の「シャウエッセンピザ」も戦略転換の象徴的な例。輪切りのソーセージをちりばめた「ありそうな商品」だが、それまではスライスもタブーだったため社内には驚きが広がった。

 転換の背景にはロングセラーゆえの悩みがある。パリッとした食感と伝統の味に手を加えることへの反対が社内で根強く、商品開発が硬直化。ファンが高齢化し、若い世代に購買層を拡大することも課題だった。

 同様の傾向が他の商品にも見られたため、日本ハムは「既成概念からの脱却」を掲げて改革に着手。ピリ辛やチーズを加えたシャウエッセンは若者から支持を集め、2月下旬にはシャウエッセン用の肉を羊腸に詰めず、ベーコンの形に加工した新商品を売り出す。

 ソーセージタイプは春からシンガポールに輸出する。輸出専用商品を長崎県川棚町の工場で製造する。

 シャウエッセン各種の売上高は、18年度の670億円から19年度は700億円と過去最高になる見通し。海外のファン獲得も目指す。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus