テクノロジー

宇宙のゆがみ観測「かぐら」稼働 超新星爆発など重力波で解明へ

 宇宙から届く空間のゆがみである重力波を観測する国内初の大型施設「かぐら」(岐阜県飛騨市)が25日、本格観測を開始した。東京大宇宙線研究所などが発表した。先行する米欧と連携して国際的な観測網を構築し、超新星爆発やブラックホールの詳しいメカニズムの解明などを目指す。

 かぐらは山中に掘削した地下約200メートルのトンネル内に建設。1辺3キロのL字型で、レーザー光が伝わる時間のわずかな変化をとらえて重力波を検出する。総工費は164億円。

 平成24年に建設が始まったが、機器の調整作業が長引くなどして当初予定より3年遅れの稼働となった。観測は約2カ月実施した後、いったん中断し、感度を向上させた上で来年にも再開する。

 重力波がどの天体から生じたのかは、複数の地点で観測したデータを基に三角測量の原理で調べる。観測地点が離れているほど正確な位置を迅速に求めやすく、米欧から離れたかぐらの稼働が待たれていた。

 かぐらが主に狙うのは、太陽より大きい恒星が最期を迎えた際に起きる超新星爆発で生じた重力波の初観測だ。成功すれば、謎が多い爆発メカニズムの解明につながる。

 重力波は2015年に米国チームが初めて観測し、ノーベル物理学賞に輝いた。これまでブラックホール同士や、中性子星という重い星同士の合体現象に伴って観測されている。

 ■重力波 物体が動くことで生じた空間のわずかなゆがみが、さざ波のように遠くまで伝わる現象。ブラックホール同士の合体など大規模な天体現象で生じた場合に検出され、光や電波では分からない謎の解明に役立つ。観測装置は太陽と地球の間が水素原子1個分だけゆがんでも検知できる高い感度が求められる。

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus