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「買い物代行サービス」拡大 高齢者利用弾みスマホアプリ登場、感染防止に重宝

 食品や日用品の買い物代行サービスが広がっている。子育て世帯や共働き世帯が家事の時間短縮に使うだけでなく、新型コロナウイルス感染予防で外出を控える高齢者の利用が増えたためだ。スマートフォンアプリを活用して簡単に注文できるサービスが登場し、普及に拍車を掛けている。

 「育児で忙しくて外出する暇がない」。11月下旬、東京都板橋区に住む2歳の子供を持つ30代女性はスマホアプリ「ピックゴー 買い物」を使ってトイレットペーパーなどの日用品を注文した。

 このアプリはベンチャー企業のCBクラウド(東京)が開発。スーパーやドラッグストア、ホームセンターなど約4000店と「ギグワーカー」と呼ばれる約2万人の軽貨物ドライバーらが参加し4月からサービスを始めた。

 仕組みはこうだ。利用者がアプリ上で商品を選ぶと、近くで待機するドライバーに注文内容が通知される。ドライバーは指定の店舗で商品を購入し、最短30分以内で自宅に届ける。料金は商品代に配送代行料とシステム手数料が上乗せされる。

 コロナ感染を避けるために依頼する高齢者も多く、登録利用者数は1万人を突破した。松本隆一最高経営責任者(CEO)は「事業の規模は想定の倍以上」と話す。来店客数の減少に悩む小売店や、物流の停滞に直面するドライバー側の引き合いも強いという。

 CBクラウドは現在、東京や神奈川、大阪など7都府県でサービスを展開し、対象地域を順次広げる計画だ。過疎化が進む地域では、マイカーのない高齢者ら「買い物弱者」の需要を開拓する余地が大きいとにらむ。

 他にも買い物代行に参入する企業が相次ぐ。岡山県の運輸会社、両備グループは8月からタクシー事業で、無料通信アプリ「LINE」のビデオ通話を使った買い物代行サービスを始めた。ドライバーが買い物時にスマホで商品を撮影し、利用者は画面上で確認する。

 家事手伝いのベアーズ(東京)は高齢者を対象に、自宅を訪問したスタッフが買い物を手助けするサービスを期間限定で実施した。コロナ感染拡大への警戒感が再燃する中、買い物代行サービスの需要は拡大しそうだ。

 スマートフォンアプリ スマートフォンに搭載されたソフトウエアで、アプリは「アプリケーション」の略。メールや会員制交流サイト(SNS)といったスマホの機能は、画面上のアイコンを押して対応するアプリを起動することで使えるようになる。スマホを購入した時点で一定のアプリが組み込まれているほか、利用者がニーズに応じてさまざまなアプリを取り込むこと(インストール)ができる。アプリによってはインストールや一部機能の利用が有料となっているものもある。

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