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航空大手、ドローン事業に活路 状況認識や意思疎通を重点に

 小型無人機ドローンは、離島や山間部の生活利便向上と経済活性化の起爆剤として期待がかかる一方、事故やトラブルなど安全性への懸念も少なくない。事業化を目指す航空大手は「空の専門家」としての有人機運航のノウハウを生かし、不安払拭に取り組んでいる。

 2019年度、国土交通省に報告されたドローンの事故やトラブルは83件。熊本市では体育館で運動会の練習を撮影していた機体が落下する事故があり、専門学校生2人が負傷した。関西空港周辺では19年秋、ドローンのような物が相次いで目撃され、航空機の発着に影響。国交省が規制強化する事態となった。

 航空会社にとって安全確保は最優先課題。ANAホールディングスは、航空機のパイロットが乗務時に使う「チェックリスト」を活用し、手順に誤りがないかどうか確認に念を入れる。

 安定した飛行のための気象データ収集も強化した。昨秋の長崎県五島市での実験に、大気中の微小粒子の動きから風向や風速を観測する機器「ドップラーライダー」の高性能小型版を開発した京都府のベンチャー企業「メトロウェザー」が参加。地表付近に限られていたデータを上空まで集められるようになった。

 日本航空は昨秋「人間はエラーを起こす」という考えがベースの航空機パイロットの訓練を、ドローンにも取り入れようという試みを始動させた。ドローンの事故原因は人為ミスが多数を占める。状況認識や意思疎通といった「ノンテクニカル」な部分に重点を置き、現役機長らが企業などを対象に講義する。担当者の高田淳一さん(43)は「大型化し都市部で使うようになれば、リスクは高まる。ミスすると分かった上で訓練することが安全構築に重要だ」と強調した。

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