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ロシア極東の漁業苦境に 中国の水際対策で輸出先失う

 ロシア極東の主要産業の一つ、漁業が苦境に陥っている。輸出の6割を占める中国が新型コロナウイルスの水際対策を理由に昨年から水産物の輸入規制を厳格化し、輸出先を失った。中国側の規制緩和は見通せず、業界は対応に頭を悩ませる。

 オホーツク海や日本海でスケトウダラなどが多く取れる極東は、ロシア全体の水揚げ量の約7割を占める。極東連邦管区の税関当局によると、昨年は水産物160万トン、34億7000万ドル(約3665億3600万円)相当を輸出。中国向けは大半が未加工の冷凍魚のまま主に大連港へ出荷され、現地で加工される。

 管区政府などによると昨年9月以降、中国側がロシアの水産品の梱包(こんぽう)材からウイルスが検出されたとして輸入を制限。その後、大連港でロシアの船からウイルスが次々と確認された。港湾労働者の集団感染などもあり、中国は水産物の輸入規制を厳格化。ロシア極東の漁業に大打撃となった。

 極東では冷凍倉庫や加工施設の不足が長年続いており、港は輸出できない水産品であふれた。大連沖に長期間足止めされる船や、倉庫に余裕がある韓国の釜山(プサン)に向かう船も出ている。東南アジアやアフリカの販路を模索する動きもある。

 極東開発を統括するトルトネフ副首相はこのほど、ウラジオストクでの漁業関係者との会合で「1国への輸出に過度に依存できない」と強調。冷凍魚のままでの輸出を減らしロシア国内での加工能力を拡大、輸出先の多角化も急ぐ考えを示した。(ウラジオストク 共同)

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