リニア入札不正 大成建設、大林組を家宅捜索 東京地検特捜部と公取委

 リニア中央新幹線建設工事の入札不正事件に絡み、事前に不正な受注調整をしていた疑いがあるとして、東京地検特捜部と公正取引委員会は19日、独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑でゼネコン大手の大林組と大成建設(いずれも東京)の本社を家宅捜索した。特捜部は18日に鹿島建設と清水建設(いずれも東京)の本社などを家宅捜索していた。リニア関連工事は「スーパーゼネコン」と呼ばれる大手4社がほぼ均等に受注しており、特捜部は各社の受注経緯について実態解明を進めている。

 リニアは東京(品川)-大阪間を67分で結ぶ総工費9兆円のメガプロジェクト。リニア関連工事では22件のうち7割に当たる15件の工事を大手4社が代表する共同企業体(JV)が3、4件ずつ分け合う形でほぼ均等に受注している。

 関係者によると、スーパーゼネコン4社の部長級の営業担当者は10年以上前から月1回程度会合を開き、リニア関連工事受注について情報交換していたという。鹿島建設JVは リニア関連で、最難関工事とされる南アルプストンネル長野工区など3件を受注。清水建設JVは品川駅北工区など4件を受注している。

 スーパーゼネコンの幹部は産経新聞の取材に、4社間で事前に情報交換していたことを認めていた。別の関係者は「各社の施工実績や技術評価などを基に、スーパーゼネコンが調整役となっていた」と話した。

 家宅捜索容疑となった独禁法は、民間企業の発注工事でも、公正な競争を阻害する行為を禁じている。