三菱マテ系不正中間報告 組織ぐるみ、シェア拡大優先 外部コンサル導入へ

記者会見で謝罪する三菱マテリアルの竹内章社長(右から2人目)ら=28日午後、東京都千代田区
記者会見で謝罪する三菱マテリアルの竹内章社長(右から2人目)ら=28日午後、東京都千代田区【拡大】

 三菱マテリアルは28日、子会社における製品データ改竄(かいざん)問題を検証した特別調査委員会がまとめた中間報告書を発表した。子会社には改竄のための“裏マニュアル”があり、不正が組織ぐるみで長期間、日常的になされていたことが新たに分かった。

 不正をしていた子会社の三菱電線工業について、特別調査委は「非常に深刻な内容を含んでいる」とし、調査を延長し、来年2月末をめどに最終報告をまとめる。

 三菱マテの竹内章社長は同日、東京都内で記者会見し、「多大なるご迷惑をおかけし、深くおわび申し上げます」と陳謝。外部のコンサルタントを導入するなどの管理体制の強化策を公表した。自身の進退については「調査と再発防止に全力で取り組むのが現時点での使命」と述べるにとどめた。

 三菱電線をめぐっては、前社長は今年2月、データを改竄するための裏マニュアルが存在するとの報告を受けた。しかし、前社長は全ての顧客に不正を報告すると、顧客の要求に製造現場が対応できず、製品の納入ができなくなると判断。損害賠償の可能性も恐れ、出荷を続けたという。

 三菱伸銅では、データ書き換えを日常的に実施、遅くとも2001年には始まっていた。特別調査委は、同社に仕様書順守の意識が不足していたことや、シェア拡大の優先などが不正の原因だったと結論付けた。

 同社は品質問題の責任を明確化するため、品質保証担当経験のある取締役3人が12月31日付で辞任する。堀和雅社長ら2人は報酬の一部を返上する。

【用語解説】三菱マテリアル

 セメントや金属、電子材料など幅広い素材や部品を扱っている非鉄大手。三菱グループの創始者である岩崎弥太郎が炭鉱・鉱山事業を手掛けたことがルーツ。三菱金属と三菱鉱業セメントが1990年に合併して誕生した。個人向けに貴金属を販売するほか、家電製品などのリサイクル事業も手掛ける。2017年3月期の連結売上高は1兆3040億円、純利益は283億円。