バノン氏右派系サイト離職 米政権内幕本が影響 ラジオ司会も降板

 トランプ米政権の首席戦略官だったスティーブ・バノン氏が米国の右派系ニュースサイト、ブライトバート・ニュースの会長を離職した。同サイトが明らかにした。同氏は衛星ラジオ、シリウスXMホールディングスのラジオ番組の司会も降板する。先週発売されたコラムニスト、マイケル・ウォルフ氏の新著「炎と怒り」で、大統領やその家族を批判するバノン氏の発言が引用され、同氏と大統領との不和が露呈していた。

 バノン氏の発言が公となり、ホワイトハウスが息のかかった関係先に同氏との関係を断つよう圧力をかけたことで、同氏は最も緊密な資金的な後ろ盾だったマーサー家の支持を失った。同家は共和党の大口献金者で、大統領は一族の一人、レベッカ・マーサー氏に電話をしていた。

 ブライトバートはバノン氏が解任されたのか辞任したのか明らかにしていない。匿名の従業員によると、バノン氏は会長職にとどまるよう「最後まで抵抗した」という。

 シリウスXMは声明で「当社の番組契約はブライトバート・ニュースとの間のものだ。バノン氏がもはや司会を務めることはない」と説明した。

 政権の内幕を描いたとされる同書によれば、トランプ陣営とロシアとの共謀疑惑を捜査するモラー特別検察官が大統領の長男、ドナルド・トランプ・ジュニア氏を厳しく追及する様子が全国テレビで見られるだろうなどと、バノン氏は予想していた。

 バノン氏は7日の声明で「不正確な報道にただちに反応しなかったことを後悔している」などと釈明したが、自身の発言内容は特に否定せず、完全に謝罪することもなかった。(ブルームバーグ Margaret Talev、Joshua Green)