環境省、洋上風力発電を推進 「脱石炭」へ再生エネ方針 経産省は早期転換に反発 (1/2ページ)

平成28年度の日本の年間発電量の構成
平成28年度の日本の年間発電量の構成【拡大】

 環境省は地球温暖化をもたらす二酸化炭素(CO2)の排出削減に向け、「脱石炭火力」を実現するため、洋上風力発電など再生可能エネルギーを強力に推し進める方針を固めた。石炭火力が液化天然ガス(LNG)の2倍のCO2を排出していることを踏まえ、LNGの設備更新など高効率化も目指す。ただ、石炭火力の燃料費が安いことから、石炭火力の新増設計画を進めている経済産業省は反発している。 (坂井広志)

                   

 中川雅治環境相は12日、平成34年の運転開始を目指す石炭を燃料とする中国電力三隅発電所2号機(島根県浜田市)の建設計画について、「容認されるべきものではない」とする環境相意見を世耕弘成経済産業相に提出した。

 中川氏は同日の記者会見で「事業の撤回を含めて考えてほしい。石炭火力から卒業してもらわなければならない」と述べた。

 石炭火力は国内で約40基の新増設計画があるが、環境省は本音では石炭火力に否定的だ。

 一方、経産省は石炭火力軽減を早急に進めるのは困難と考えており、両者には隔たりがある。

 世界的潮流

 ただ、「脱石炭火力」は世界的な潮流だ。昨年11月にドイツ・ボンで開催された「気候変動枠組み条約第23回締約国会議」(COP23)では、石炭火力発電所の廃止を目指す「脱石炭発電連合」が設立された。英国、カナダ、フランスなど昨年12月現在で58の国、自治体、企業が加盟し、フランスは2022(平成34)年までに、英国は25(同37)年までに、カナダは30(同42)年までに石炭火力発電を廃止する方針だ。