メディアは「誤報謝罪」をためらうな 大手マスコミがここまで「謝りベタ」な理由 (1/3ページ)

産経新聞が2月8日に掲載した検証記事
産経新聞が2月8日に掲載した検証記事【拡大】

【ニッポンの謝罪道】

 産経新聞が先日、「米兵の救出報道」をめぐり、事実確認をせずに沖縄メディアを叩いたとして謝罪した。「メディアと謝罪」は重要なテーマなのだが、どうも普段は不祥事を起こした政治家や企業を徹底的に追及しているメディアは、自分たちが謝るとなると、とんとヘタクソだ。一体なぜなのか。横柄になりがちなメディアの人間の根底には、「表現の自由がある」思想と、「自分たちマスコミは正義のヒーローである」という驕りがないか。(ネットニュース編集者 中川淳一郎)

◆産経新聞が誤報を謝罪

 産経新聞は2月8日、「危険顧みず日本人救出し意識不明の米海兵隊員 元軍属判決の陰で勇敢な行動スルー」(2017年12月9日)という記事の取材が不十分だったとして謝罪した。

 同記事では、沖縄で自動車6台を巻き込む事故が発生した際、米海兵隊員が日本人を救助するために外に出て、後続の車にはねられ重体に陥ったと報じた。記者は元々ネットの情報をきっかけに海兵隊へ取材するも、沖縄県警への取材を怠っていた。記事では米軍関係者が「日本人を救助した」としたが、その事実は確認されなかった。

 さらに赤っ恥をかいたのが、沖縄メディアに的外れな大バッシングを浴びせたことだ。ネット配信記事では沖縄地方紙である琉球新報と沖縄タイムスに対して「米軍の善行には知らぬ存ぜぬを決め込むのが、琉球新報、沖縄タイムスの2紙を筆頭とする沖縄メディアの習性である」「『報道しない自由』を盾にこれからも無視を続けるようなら、メディア、報道機関を名乗る資格はない。日本人として恥だ」と批判したのだ。これも的外れであることが明らかになった。

 産経新聞は「事故にあわれた関係者、琉球新報、沖縄タイムス、読者のみなさまに深くおわびします」と全面的に誤報を認め謝罪をした。名指しされた沖縄2紙も謝罪を受け入れる声明を発表している。そもそも「報道しない自由」やら「琉球新報・沖縄タイムスは反米軍(と一緒くたにする)」という論説はネットにおけるリベラル派攻撃の定型句であり、この言葉を使った時点で恥ずかしい。

元々メディアは謝罪がヘタクソ