出産時の痛みを麻酔で和らげる「無痛分娩」厚労省の研究班「妊婦死亡率変わらず」と報告

 出産時の痛みを麻酔で和らげる「無痛分娩(ぶんべん)」で妊婦や新生児の死亡や障害が相次いで発覚したことを受け、厚生労働省研究班の会議が22日開かれ、日本産婦人科医会が「無痛分娩とそうでない分娩の間で死亡率に明らかな差がない」と報告した。

 平成22年からの6年間に医会に妊婦死亡が報告された277例のうち、無痛分娩が行われていたのは14例。医会の調査に基づく無痛分娩の実施率を5・5%として年間分娩数から推計すると、無痛分娩の妊婦の死亡率は10万人当たり4・9人となり、日本の妊婦死亡率と明らかな差はなかった。

 会議では、医会が6月に全国の分娩取り扱い施設2391カ所(病院1044カ所、診療所1347カ所)を対象に行ったアンケートの詳細な結果も報告された。その結果、診療所の8割、病院の7割で無痛分娩の管理を麻酔科医でなく産科医が行っていた。

 また、過去1年間に無痛分娩の分娩に関する「ヒヤリハット」(ひやりとする体験)があったと回答したのは無痛分娩を行っている施設の11%に当たる56施設で126件。医会は、産科麻酔中に起きた「ヒヤリハット」事例について詳しい調査を行っている。