富士山の魅力、登って体感 世界遺産センターがオープン 静岡・富士宮市

建物を囲むように張られた水盤に映り込んだ逆さ富士をイメージした外観
建物を囲むように張られた水盤に映り込んだ逆さ富士をイメージした外観【拡大】

  • 静岡県富士山世界遺産センターの外観
  • 展示は映像が中心で、タッチパネルも駆使。外国人向けに多言語に対応している
  • 展望ホールの高さ3メートル、幅10・6メートルの巨大な窓は全開放でき、目の前に雄大な富士山が現れる
  • 信仰の対象としての富士山を紹介するコーナー。床には真上から見た富士山が描かれている
  • 中央の柱には富士山曼荼羅(まんだら)の映像が、周囲の全長193メートルのらせんスロープの壁面には四季の富士山が映し出される
  • 静岡県産ヒノキ材をふんだんに使った格子が美しい、富士山世界遺産センターの1階ホール

 世界文化遺産・富士山の情報発信拠点となる静岡県富士山世界遺産センター(同県富士宮市宮町、遠山敦子館長)が23日、オープンした。

 静岡県産のヒノキ材をふんだんに使った逆円錐(えんすい)形の格子柄が映える外観は、逆さ富士をイメージしており、晴天時には建物面積より広い水盤にその威容が映し出される。

 館内は鉄骨5階建てで、来場者は、壁面に映る四季の富士山の映像を観賞しながら全長193メートルのらせんスロープを上る。5階にたどり着くと、高さ3メートル、幅10・6メートルの巨大な窓を全開放して雄大な富士山を目の前に眺められる仕掛けだ。その後はらせんスロープを下りながら5つのゾーンを見学。「火山としての富士山」「信仰の対象としての富士山」「美術や文学に表現された富士山」など霊峰のさまざまな側面を学ぶことができる。

 静岡県は年間30万人の来場を目標に掲げており、このうち県外や海外からの観光客を12万人と見積もる。外国人の来場を促すため、館内表示などは英語、中国語、韓国語に対応。展示は映像中心で、文字による解説は最小限にとどめた。

 総工費は41億円。本体工事費は当初27億8700万円とされていたが、2020年東京五輪・パラリンピックを控えた建設費高騰のあおりで入札が成立せず、県が予算を3億円増額して再入札した。このため建物の完成は当初予定から半年ほど遅れた。(田中万紀、写真も)