明治維新150年 西郷隆盛の関連本が刊行ラッシュ (1/2ページ)

西郷隆盛肖像(国立国会図書館蔵)
西郷隆盛肖像(国立国会図書館蔵)【拡大】

  • ジュンク堂書店池袋本店で開催中の西郷隆盛本フェア=東京都豊島区(磨井慎吾撮影)

 今年は明治維新150周年。日本のあらゆる制度が大変革した時代に重要な役割を果たした幕末志士、西郷隆盛をめぐる書籍の刊行ラッシュが続いている。関連書は100冊を超え、7日からはNHK大河ドラマ「西郷(せご)どん」の放映が始まり、原作小説もベストセラーに。厳しい出版不況の中、西郷どんは出版界に維新回天をもたらしてくれるのか。

 出版科学研究所によると、平成29年1月から12月末までに刊行された西郷関連本は106冊。明治維新150周年で幕末史への関心が高まっていることもあり、伝記などの歴史物がおよそ半数を占めた。29年の大河ドラマ「おんな城主 直虎」の主人公、井伊直虎関連の書籍が28年1年間で30冊あまりだったのに比べ、その多さは顕著だ。

 ドラマの原作となった作家、林真理子さんの長編小説「西郷どん!」(KADOKAWA)は47万部(並製版、上製版合計)のベストセラーに。家近良樹・大阪経済大客員教授による評伝「西郷隆盛」(ミネルヴァ書房)は、特に健康状態に着目して西郷の政治行動を読み解き、従来のイメージとは逆に神経が細かく人の好悪が激しいという等身大の西郷像を描く。

 また先崎彰容・日本大教授の「未完の西郷隆盛」(新潮選書)は西郷論の系譜を追い、さまざまな思想家が理想の国家像を西郷に仮託して語ってきたことを浮き彫りにする思想史だ。