派遣業の破綻が急増…人手不足でも追い風吹かず ブラック解消どころか“消耗戦”に (1/3ページ)

 深刻な人手不足を背景に、労働者派遣業は追い風が吹いていると見られたが、2017年の労働者派遣業の倒産は前年より2割増の76件発生し、2年連続で前年を上回った。(東京商工リサーチ特別レポート)

 原因別で、最多は「販売不振」(業績不振)の50件(前年比25.0%増)で、全体の約7割(構成比65.7%)を占めた。同業他社との競争に加え、派遣スタッフの確保や単価交渉力などで、大手と小規模事業者との間で業績格差が広がっていることが窺われる。

 2015年に改正労働者派遣法が施行され、今年9月に事業継続に必要な資産要件を満たす経過措置期間の終了が迫る中、小規模事業者を取り巻く環境はますます厳しさを増している。

◆倒産件数、前年比で2割増

 2017年の企業倒産全体は8405件(前年比0.4%減)とバブル期並みの低水準だったが、2017年の「労働者派遣業」の倒産は76件(前年比24.5%増、前年61件)と、2年連続で前年を上回った。

※写真はイメージです(Getty Images)

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 負債総額も60億2000万円(同35.2%増、同44億5,100万円)と、2年連続で前年を上回った。

 負債10億円以上の大型倒産が1件(前年ゼロ)だったのに対し、同1億円未満は59件(前年比18.0%増)と増勢して全体の約8割を占めるなど、小規模企業の倒産が目立った。

 2017年の原因別では、「販売不振」(業績不振)が最多の50件(前年比25.0%増、前年40件)と約7割を占めた。次いで、「他社倒産の余波」が前年同数の9件、「既往のシワ寄せ」が8件(前年2件)、「事業上の失敗」が前年同数の6件と続く。

大手の攻勢で追いつめられる小規模事業者