ローカリゼーションマップ

リトアニアのデザインを日本で語る意義 ビジネスパーソンの好奇心も引き出す (3/3ページ)

安西洋之

 もちろん来年大阪で開催する4Dはリトアニア+イタリア発との背景があるが、リトアニアのデザインを論議する場ではない。テーマは大きく3つあり、「社会イノベーションにおけるデザインの意味」「テクノロジーにおけるデザインの意味」「ビジネスにおけるデザインの意味」である。

 論文発表の場でもありながら、ビジネスパーソンが気楽に参加できる講演会やワークショップのプログラムも考えていきたい。

 こういう趣旨を、ぼく自身、日本滞在中にいろいろな場所で話している。すると意外にも「リトアニアって面白そうですね。行ってみたいです」という反応が多い。冒頭で紹介したルータのプレゼンに対しても「リトアニアのデザインってどうなのだろう?」との好奇心を見せている人は少なくなった。

 好奇心を満たせば「ああ、そうなの。分かった」で終わる人も多いだろう。でもフックにはなっている。そのフックぶりは、ぼくが当初危惧していたことが杞憂に終わると言えるほど楽観的ではないが、「なかなかやるじゃない!」程度には機能している。それも成熟したデザイン文化のあるイタリアが補完することで、よりアピールできる。

 まったく知られていないから諦めるとの道を選択しなくて良かった。(安西洋之)

【プロフィル】安西洋之(あんざい ひろゆき)

安西洋之(あんざい ひろゆき)上智大学文学部仏文科卒業。日本の自動車メーカーに勤務後、独立。ミラノ在住。ビジネスプランナーとしてデザインから文化論まで全方位で活動。現在、ローカリゼーションマップのビジネス化を図っている。著書に『デザインの次に来るもの』『世界の伸びる中小・ベンチャー企業は何を考えているのか?』『ヨーロッパの目 日本の目 文化のリアリティを読み解く』、共著に『「マルちゃん」はなぜメキシコの国民食になったのか? 世界で売れる商品の異文化対応力』。ローカリゼーションマップのサイト(β版)フェイスブックのページ ブログ「さまざまなデザイン」 Twitterは@anzaih

ローカリゼーションマップとは?
異文化市場を短期間で理解するためのアプローチ。ビジネス企画を前進させるための異文化の分かり方だが、異文化の対象は海外市場に限らず国内市場も含まれる。

▼【安西洋之のローカリゼーションマップ】のアーカイブはこちら

Recommend

Ranking

アクセスランキング

Biz Plus