【受験指導の現場から】なぜ高校数学で脱落するのか 中2「関数の壁」を知ろう (3/5ページ)

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・(A)連立方程式の文章題で式が立てられない。

・(B)関数が解らない(この時点では1次関数)。

・(C)場合の数(確率)が苦手(場合分けがモレ・ダブりなくできない)。

 これら以外にも「合同の証明が苦手」があるにはあるが、中2の段階では証明文を一から書く問題ではなく穴埋め問題が中心であるため、上記の3つの単元に比べれば該当者はかなり少ない(はずだ)。

 まず(A)であるが、これに該当する生徒は、連立方程式に限らず、いわゆる「文章題が苦手」な生徒である。一方、実際問題として、高校入試問題で連立方程式の文章題が大問に採用されることはまれであり、高校でこの単元(文章題として)が再出するわけでもないため、大きな問題になることは少ない。

 (C)については、高校入試では必ずと言っていいほど出題され、高校での「データの分析(数I)」「場合の数と確率(数A)」「確率分布と統計的な推測(数B)」とつながっていく重要単元の入り口ではあるが、中2~高2期間全体で見れば、「関数」のほうが「確率」よりもつまずく生徒は多く、相対的に重要度も高い(ただし、確率・統計関連の単元は社会人になって以降の数学との関わりという点では最も重要な単元である)。

 つまり(B)が、中・高校を通じて数学で躓くか否かを見極める最初で最大のポイントとなってくる。

 実際、中3から高3までの数学の単元名を見渡してみると、関数 y=a●(●はxの2乗…中3)、2次関数(数I)、三角関数、指数・対数関数(数Ⅱ)、複素数(複素関数)、分数関数・無理関数・合成関数・逆関数、関数の極限(数Ⅲ)と目白押しで、微・積分ともなれば導関数を皮切りに関数一色と言ってもいいくらいである。

「関数」という概念を理解できるか