試乗スケッチ

“劇的”な進化を遂げた新型「ノート」 試乗で感じた日産開発陣の信念 (1/2ページ)

木下隆之
木下隆之

 あらゆる点で質感が高まった

 日産の新型「ノート」が公道を走り出した。実はすでに昨年、新型ノートのプロトタイプの試乗を済ませている。ステージは日産のテストコース。人目を憚(はばか)りながらのドライブだった。

 だが今回、晴れて衆目を集めながらの走行が可能になった。丁寧に整備されたテストコースでは感じられなかったインプレッションをお届けする。

 まず印象的だったのは、あらゆる点で質感が高まったことである。搭載される直列3気筒1.2リッターエンジンはフロントに搭載されるものの、タイヤを直接駆動させることはしない。エンジンの回転が発電機を回す。そこで得た電力をバッテリーに送る。その電力でモーターを回転させ駆動しているのだ。

 ハイブリッドの一種ではあるが、エンジンがダイレクトにタイヤを回転させることがある一般的なハイブリッドとは異なる。あくまで発電機としての機能である。それは「レンジエクステンダー」として分類される。

 モーター出力は85kWまで高められ、最大トルク280Nmを発生する。力強さは歴然で、特に市街地での発進がスムーズになった。路地裏を低速で抜けるような僅(わず)かなアクセルのオン・オフに追従する。格段に走りやすくなったのだ。

 これまでのノートe-POWERのように、ほとんどの領域でエンジンが始動することはない。加速しても、エンジンが唸りを上げるとは限らない。可能な限りEVモデルらしく振る舞うのである。バッテリー残量が低下するまでは、可能な限り始動を控え、静粛性を高めようとする。たとえエンジンが始動しても、アクセルペダルを緩めれば、もちろんエンジンは回転を中断し回生ブレーキに移行する。レンジエクステンダーと聞かされなければ、一般的なガソリン車と信じてしまうほど。常にガソリン音が響いていた先代モデルとは明らかに趣きが異なる。

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