【試乗インプレ】やり切った感ある使い勝手 軽の進化はどこへ? ホンダ・N-BOX(後編) (1/5ページ)

  • 秩父ミューズパークの銀杏並木をバックに。ホンダ・N-BOXカスタム
  • タイヤサイズは前後とも155/65R14。上が前輪、下が後輪。純正アルミホイールは実サイズよりタイヤが大きく見えるデザインなのがうれしい。ホンダ・N-BOXカスタム
  • 前後席ともシート表皮はマイクロフリースっぽいしっとりした質感のファブリック。背もたれも肩までサポートされ、座り心地は上々。ホンダ・N-BOXカスタム
  • 後席スライド幅はこんな感じ(上)。後端まで下げれば、余裕で足が組めるほどのスペースが現れる(下)。ホンダ・N-BOXカスタム
  • 純正ナビは7インチと備え付けとしてはいまや標準的なサイズだが、ボディー幅の狭い軽だと相対的に大きく感じる。ホンダ広報の話だと、インパネから出っ張ったデザインが不評らしいが、黒内装だとあまり気にならなかった。ホンダ・N-BOXカスタム
  • コンパクトにまとまった空調パネル。特筆すべきはその下に3基装備されたUSBジャック(上)。右の2つは2.5アンペアの電源供給専用。チョイ乗りの間でも急速充電できるのはポイント高い。センターコンソール足元には、サービスソケット(下)もあるから、最大4台のスマホ・タブレットを同時に充電可能。ホンダ・N-BOXカスタム
  • ホンダ名物座面チップアップ3態。全上げ(右上)、片側背もたれ倒し(右中)、片側上げ(右下)。高さのあるものを積む場合は、荷室より後席スペースに積むほうが床面(つまり重心)が低いので安定する。出かけた先での子供の着替えなどにも重宝する広大スペースでもある。ホンダ・N-BOXカスタム
  • 助手席を一番前までスライド、背もたれも前傾させるとこんな感じ。助手席の背もたれ後部レバー(右上)で後席から自在に動かすことができる。ホンダ・N-BOXカスタム
  • 東京モーターショー2017でお披露目されたスズキのスペーシアコンセプト。スーパーハイト系も実用一辺倒ではなく、遊び心あるデザインを追求し始めるのかもしれない。【試乗インプレ】ホンダ・N-BOX
  • 前ドア内張。上部はフェルトっぽいファブリックが張られ、樹脂パネルも一部光沢素材を取り入れて見た目・触感ともになかなかリッチ。ホンダ・N-BOXカスタム
  • 身長173センチの筆者が普通に立った目の高さででカメラを構えてもこのように天井が写り込む。いかに車高が高いかがわかる。ホンダ・N-BOXカスタム
  • メーター左にマルチインフォメーションディスプレー。走行距離・燃費情報のほか、天気予報やアナログ時計などの表示に切り替え可能。ホンダ・N-BOXカスタム
  • シフトレバー左下の助手席用ドリンクホルダーは引き出し式。ホンダ・N-BOXカスタム
  • ハンドルコラム左側にエコモードスイッチとメーター照度調節ボタン(上)。右側には上からドリンクホルダー、電動スライドドア・エンジンスタート・安全運転支援系のスイッチ類。ホンダ・N-BOXカスタム
  • メーター下に蓋付き小物入れ。ホンダ・N-BOXカスタム
  • ペダル類。パーキングブレーキは足踏み式。フットレストの角度は絶妙でした。ホンダ・N-BOXカスタム
  • 左右独立のマップランプを兼ねた前席ルームランプ。ホンダ・N-BOXカスタム
  • 助手席側ピラーに左後方と側方の死角をカバーする補助ミラー(右)、リアハッチ内側上端、後席ルームランプ下の位置にルームミラー越しに後方真下の死角をカバーするミラーも装備(左)。小さな子供の巻き込み事故防止に効果が高そうだ。ホンダ・N-BOXカスタム
  • 後席にはサンシェード装備。ホンダ・N-BOXカスタム
  • 助手席を後端まで、右後席を前端までスライドしたアレンジ。後ろのチャイルドシートに座らせた子供を助手席の親がケアする場面などで使いやすい。ホンダ・N-BOXカスタム
  • 4名乗車で荷室を最大にすべく後席を前端までスライドした状態。これでも膝元には拳2つ半ほどの余裕があり、十分以上に広い。ホンダ・N-BOXカスタム
  • 荷室拡大4変化。左上から時計回りに、後席後端、後席前端、片側背もたれ前倒し、そして全倒し。倒した背もたれと荷室の間には段差があるものの、パネルでなだらかにつながっており、荷室内の荷物の移動はしやすい。ホンダ・N-BOXカスタム
  • 秩父ミューズパークの銀杏並木をバックに。ホンダ・N-BOXカスタム
  • インパネは硬質樹脂製ながら見た目の安っぽさはなく、質感十分。明るい内装色の仕様なら、視覚的に広さを感じることもできるだろう。ホンダ・N-BOXカスタム
  • 自然吸気の660ccエンジンは低速から十分なトルクを発揮。街乗り主体ならターボなしでも不足を感じない。ホンダ・N-BOXカスタム
  • 多彩なシートアレンジの一例。助手席が前後に大きくスライドするのが最大の特徴。ホンダ・N-BOXカスタム
  • カスタムは攻撃的なマスク。灯火類も立体的なデザインで、軽ながらリッチな仕様。ホンダ・N-BOXカスタム
  • 赤黒ツートンのカラーリングのせいか、斜めからの眺めでは背の高さをさほど感じない。ホンダ・N-BOXカスタム
  • スーパーハイト系のスペース効率がよくわかるアングル。乗らずとも中が広いのは容易に想像できる。ホンダ・N-BOXカスタム
  • 最も四角さが際立つアングル。ホンダ・N-BOXカスタム
  • 車名バッヂとナンバーを隠したら「次期型のステップワゴンです」と言われても区別がつかない。スーパーハイトの軽は普通車ミニバンの相似形であることがよくわかる。ホンダ・N-BOXカスタム
  • ホンダ・N-BOXカスタム
  • スマートエントリー対応の前席ドアノブは、握ると解錠、外側の黒いボタンで施錠。ホンダ・N-BOXカスタム
  • リアクオーターウインドー。ホンダ・N-BOXカスタム
  • 右後部に配置されたアンテナは折りたたみ式。ホンダ・N-BOXカスタム
  • リアコンビランプはリアハッチのモールと連続したデザインの凝った造形。ホンダ・N-BOXカスタム
  • ハイマウントストップランプ組み込みのルーフスポイラー。ホンダ・N-BOXカスタム
  • ナンバーランプを挟んで、左にカメラ、右にリアハッチリリースボタン。ホンダ・N-BOXカスタム
  • 今回のロケ地、秩父ミューズパークの銀杏並木。訪れたのは外気温27度の10月上旬。黄金色になった頃に再訪したくなる景色だ。【試乗インプレ】ホンダ・N-BOXカスタム
  • 同じく秩父ミューズパーク内のビュースポット「旅立ちの丘」。この橋を渡った先には…。【試乗インプレ】ホンダ・N-BOXカスタム
  • 秩父市街と武甲山を一望できる展望台。残念ながらこの日の埼玉県南は霧が深く、画像右側の武甲山は山裾しか拝めず。夜景も美しく、時期によっては雲海も現れるらしい。【試乗インプレ】ホンダ・N-BOXカスタム
  • 真っ赤なアーチの巴川橋。秩父周辺を曲がりくねりながら流れる荒川の上流にかかる。巴川とは荒川の異名。【試乗インプレ】ホンダ・N-BOXカスタム
  • 巴川橋の上から見下ろした荒川。画面奥で大きく左にカーブを描く。【試乗インプレ】ホンダ・N-BOXカスタム


 N-BOXが牽引し、軽自動車販売台数の3割を占める売れ筋となっているスーパーハイト系。各社ともに競合としのぎを削る車種だけあって、セールスポイントである広さや使い勝手の優秀さはいずれも甲乙つけがたいほどに磨き上げられている。今回の後編ではN-BOXを中心に、スーパーハイト系の進化の方向性についても掘り下げて考察していく。(文・写真 小島純一)

 やんちゃかつリッチなテイスト

 外観のシルエットは先代からキープコンセプト。高さを稼いでスペース効率を優先したパッケージなので大きく変えようがない、というスーパーハイト系ならではの事情もある。

 ディテールに目を移すと、今回試乗したカスタムはフロントマスクをイメチェンしている。先代はメッキパーツを多用し、同社ステップワゴンの上位グレードを軽サイズに縮小したようなイメージだったが、今回はメッキパーツの面積を減らし、ハニカム形状のフロントグリルを覗かせ、やんちゃっぽく衣替え。

 なおかつメッキパーツをヘッドランプユニットの中に食い込ませ、多灯式のLEDランプと相まって、限られたスペースで立体感を演出している。ウインカーはシーケンシャル発光(いわゆる流れるウインカー)。信号待ちで並んだ時に、前車のボディーに映るウインカーが見えると、リッチな気分になる。

 リアコンビランプのデザインもフロントと同じテイストで、リアハッチを横断するメッキパーツがランプの中に割り込む形状になっている。

 フロント周りがすっきり上質になったワケ

 ほかの変更点としては、ドアノブの延長線上に先代にはなかったプレスラインが加わった。背が高くドアパネルの面積が大きいために平板で退屈になりがちなサイドビューのアクセントになっている。

 また、先代では上部で分割されていたボンネットフード左右の縁(分割線)をフェンダーに回り込ませている。その分割線をサイドのプレスライン上に重ねて隠し、縦方向の分割線はAピラーの延長線上としたことで、各パネルの合わせ目が目立たなくなり、前からの見た目がすっきり上質な印象になった。地味な変更点だが、このプレスラインとボンネットフードの合わせ技はなかなかスマートなデザインだと思う。

 グロスブラックと切削加工のコンビで贅沢に仕上げられた純正のアルミホイールはタイヤの実サイズより大きめに見えるのがうれしい。私はてっきり15インチと思っていたが、撮影時に確かめると実際には14インチだった。

 意外だったのは真後ろからの見た目。縦横の比率が登録車の5ナンバーミニバンとほとんど変わらない印象で、単体の画像で見るとナンバーと車名ロゴを隠したら登録車と言われても見分けがつかない。軽のスーパーハイト系はもっとずっと天地方向に長いイメージがあったのだが、じつは相似形だったと気づかされた。

 衝突回避だけじゃないホンダセンシング

 前編のハイライトだったACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)を実現しているのが、全車標準装備のホンダセンシング。ACCはむしろ付帯機能で、本筋としてはいわゆる自動ブレーキ機能を高精度で作動させるための仕組みである。

交通標識の見逃しフォローします