民泊、8人に1人「利用した」 長期滞在で体験型消費傾向

 一般住宅に旅行者などを有料で宿泊させる「民泊」について、訪日外国人客の約8人に1人が旅行中に少なくとも1泊は民泊を利用していることが、観光庁が15日発表した調査結果で分かった。観光目的では欧米客が少なくなく、長期滞在をしながら日本の伝統文化やテーマパークなどを楽しむといった消費傾向も浮き彫りになった。

 観光庁の田村明比古長官は同日の会見で、「日本の宿泊業界が満たせていないニーズを民泊が取り込んでいる」と述べ、調査結果を来年6月に施行される住宅宿泊事業法の運用や体験型観光の推進へ活用していく考えを示した。

 調査は7~9月期の訪日客消費動向調査にあわせて実施。複数回答で訪日客の宿泊先を尋ねたところ、12.4%が民泊利用と回答。観光・レジャー目的での民泊利用は14.9%を占め、利用者の63.2%が旅行中の宿泊先全てを民泊にしていた。国・地域別ではフランス(28.6%)、シンガポール(23.5%)、オーストラリア(21.8%)が多かった。

 観光・レジャー目的の利用者は、宿泊日数が平均7.6泊で非利用者(5.9泊)より長期滞在の傾向がみられ、格安航空会社(LCC)の利用が多かった。年代別では20代以下が61.3%と半数以上で、旅行中は繁華街の街歩きやテーマパーク、日本の歴史・伝統文化-など、「体験プログラムを楽しんでいる」(田村長官)という。

 一方、日本政府観光局が同日発表した10月の訪日客数(推計値)は前年同月比21.5%増の259万5200人。今年の累計では今月4日時点で昨年の訪日客数(約2404万人)を突破しており、田村長官は「今年中に2800万人に届く」との見通しを示した。