建設作業員の技能レベルを政府お墨付き 国交省が検討へ

 建設作業員の待遇改善に向け、国土交通省が、作業員の技能や経験を客観的に判断できる「レベル評価制度」導入の検討に入ったことが16日、分かった。レベル別に色分けされたICチップ入りのIDカードを作成して現場経験のデータを蓄積する。16日の経済財政諮問会議では、民間議員が建設業の生産性向上には継続的な賃上げが必要と提言。作業員の技能水準を適切に評価することで、若手作業員のやる気アップにもつなげる。

 国交省は今後、レベル分けに向けた業界統一の基準作りを進める。レベル分けには技能検定の等級資格や、現場で働いてきた年数などの実績を反映させる方向だが、基準の客観性や業種で異なる技能をどう統一的に評価するかなど詳細を詰める。さらに諸外国の評価制度も参考にし、年度内に議論をとりまとめる。

 想定しているのは、レベルを4段階に分け、レベル別に色分けされたIDカードを持たせる仕組みで、平成31年度からの運用開始を目指す。建設作業員の就労履歴などを蓄積させるシステムの開発については、現場の労務管理にも活用させるため、30年秋ごろから運用を始める予定だ。

 建設業の就業者は約3分の1が55歳以上と高齢化が進む一方で、一般的な製造業よりも年収水準が1割程度低いほか、出勤日数も年間17日多く、新規就業者を増やすにはハードルが多い。このため、国交省が建設作業員の待遇改善について検討していた。