中国、米国債購入の停止検討 保有残高世界1位 報道で10年債利回り10カ月ぶり水準

習近平総書記(新華社=共同)
習近平総書記(新華社=共同)【拡大】

 【ワシントン=塩原永久】米ブルームバーグ通信は10日、関係者の話として、中国政府の外貨準備の管理部門高官が、米国債購入の縮小や停止を提言したと報じた。提言内容が実施されたかは不明としたが、報道を受け米国債の売り注文が広がる場面があった。米長期金利の指標となる10年債の利回りは一時2・597%まで上昇し、昨年3月以来、約10カ月ぶりの高さとなった。

 同通信によると、米国債が投資先として「他の資産に比べて魅力的ではなくなった」ことや、「米国との通商摩擦」が、中国当局による購入ペースの引き下げや購入停止の理由になるとしている。

 中国が保有する外国債は3兆ドル(約333兆円)規模と世界最大。昨年10月段階で米国債の保有残高も中国が首位だった。実際に中国が購入額の減額に動けば米債市場に及ぼす影響は小さくないとみられ、一時は売り注文が加速した。

 ただ、中国政府が外債投資先の構成を大幅に変更するのは難しいとの見方が根強く、米債の需給に対する不安を打ち消す米財務省高官の発言なども伝わり、米債売りは落ち着きを取り戻した。