仏「ねずみ講」1億ドルで幕引き 中心人物が自白、より大きな罪を隠蔽か (1/3ページ)

ファビアン・ガリオ氏が勤めていたスイスの資産運用会社ホッティンガー&パートナーズの看板=ジュネーブ(ブルームバーグ)
ファビアン・ガリオ氏が勤めていたスイスの資産運用会社ホッティンガー&パートナーズの看板=ジュネーブ(ブルームバーグ)【拡大】

 フランス南部リビエラ出身の銀行員、ファビアン・ガリオ氏は2013年1月23日、パリの警察署に徒歩で出向き、1億ドル(約112億円)規模のねずみ講を運営していることを自白した。

 15年間の「茶番」

 ガリオ氏は当時、スイスの資産運用会社ホッティンガー&パートナーズのプリンシパルで、世界中に富裕層の顧客を抱えていた。一部の投資の成績が悪化し始めると、「ある顧客から預かった資金を別の顧客への支払いに回し、すぐに文書や署名の偽造にも手を染めた」と供述。自ら「茶番」と呼ぶこうした行為は15年間続いたという。「手元にはもう何も残っていない」という同氏は、調書に署名した後に釈放された。

 この数日後、ガリオ氏のパートナー、ジャンフランソワ・ドクレルモントネール氏は、ホッティンガー&パートナーズの顧客にこのニュースを涙ながらに伝えた。11人の顧客がスイスでガリオ氏を相手取り、民事・刑事訴訟を提起。親会社であるスイスの銀行ホッティンガーは破綻に追い込まれた。ルクセンブルクの検察当局はその年の春、偽造銀行文書の作成と使用、詐欺、盗難資金のロンダリング(洗浄)の罪で同氏を起訴した。

 ガリオ氏は自らの罪を認めた。裁判所は同氏に15万ユーロ(約2011万円)を返済するよう命じ、ルクセンブルクで犯した罪について禁錮5年の判決を言い渡した。同氏は控訴し、ルクセンブルクの刑務所に1年間収監された後、一時的に釈放され、刑期は4年に短縮された。ルクセンブルクでは刑期の半分を仮釈放期間とすることが通例となっているため、同氏の残りの収監期間は12カ月となる。他の有名なねずみ講受刑囚、バーニー・マドフ受刑囚が禁錮150年、ロバート・アレン・スタンフォード受刑囚が禁錮110年であるのとは対照的だ。

刑期を終えても、ガリオ氏はまだ安心できない?