中国、米政権を揺さぶり 貿易摩擦に「切り札」、米国債の保有減を示唆 (1/3ページ)

 中国政府で外貨準備計画の立案を担当する部門が、米国債の購入ペースを落とすか購入を停止するよう提言したことが複数の関係者の話で分かった。

 関係者によると、米国債の購入ペースを落とす理由として当局者らは、他の資産に比べ米国債の投資妙味が薄れつつあることや米国との貿易摩擦を挙げた。日々の売買ではなく、米国債の発行見通しや米中両国間の貿易摩擦など政治的展開をにらみ、保有を減らすかどうかを決めるよう提言したという。

 金融市場にも影響

 10日のニューヨーク市場で10年米国債利回りが一時、10カ月ぶりの高値を記録するなど、この報道は世界の金融市場に影響を与えた。

 これを受け、中国の国家外為管理局(SAFE)は11日、報道について「間違った情報源を引用した可能性がある」との声明を発表した。「中国は外貨準備資産の安全性を確保しつつ、価値を維持し拡大するため、常に分散化原則の下で外貨準備の運用を管理してきた」「米国債投資は市場の状況と投資需要に従って専門的に管理されている」などと説明している。

 3兆1000億ドル(約346兆円)と世界最大の外貨準備を持つ中国は定期的に運用方針を見直している。米国債保有額は1兆2000億ドルで全体の約5分の1だ。中国が米国債の保有を減らした場合に、米国の財政資金調達コストがどれだけ上昇するかは予測不能だ。

中国の米国債購入意欲に関する懸念を一蹴