ヘッジファンドのブルー・リッジ清算へ 強気相場が重し、21年で幕

ジョン・グリフィン氏(ブルームバーグ)
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 米ヘッジファンド、ブルー・リッジ・キャピタル(運用資産60億ドル=約6670億円)の創業者ジョン・グリフィン氏は12日までに同ファンドを清算する意向を投資家に伝えた。8年に及ぶ強気相場がヘッジファンド業界への重しとなる中、同業界での30年のキャリアを終える。

 同氏は、清算を報告する書簡で「このビジネスは人を惨めな気持ちにさせる要素を持っている。われわれは特にショート(空売り)側で何度も試された。それでも21年余り前の創立以来の哲学であるロング・ショート戦略(割安銘柄を買い、割高銘柄を空売りする戦略)にコミットし続けてきた」と表明した。

 同氏は著名投資家、ジュリアン・ロバートソン氏のタイガー・マネジメントに採用され、同社に9年間在籍して社長も務めた。自身のヘッジファンド設立のため1996年に退社。ブルー・リッジを設立し、投資家によるとプラス25%の年間リターンを計上するなど、その後13年間にわたってトップクラスの株式運用者として名を上げた。

 ブルー・リッジの運用資産は2013年末に90億ドルでピークを付けた後、乱気流に入った。同社ファンドのリターンは翌年、中国企業への投資が裏目に出たことなどが原因でマイナス9%と低迷。運用開始以降の年平均リターンはプラス15.4%で、S&P500種株価指数を上回ったという。

 特にグリフィン氏のようにショートポジションを数多く保有する傾向にあるロング・ショート戦略の運用者は、低金利環境が長引き、クオンツ投資やパッシブ投資が隆盛となる中でここ数年、成績を向上させることが困難になっている。(ブルームバーグ Katherine Burton)